ルイエル鉱山の腐魔(五)
「大きいのがいるよ!援護お願い!」
「ずいぶん話と違わねえか、おい!」
私も
「ぶった斬っちゃえば同じだよ!」
などと適当なことを言うアイナさんでしたが、やはり剣の技は見事なものでした。
「雑なんだよ、お前は!」
私の背後から飛び出したシャルナートさんの細剣が一閃すると、アイナさんに迫っていた緑色の触手が数本まとめて宙を舞いました。二閃、三閃、そのたびに触手が斬り落とされていきます。顔の場所も定かではない
お二人とも頑張ってください、私はここで見守っています。などと
「ひいいいいい!こっちにも出ましたぁ!」
いつの間にか背後から別の
「ロナちゃん待ってて、今行くからね!」
「な、なるはやでお願いします!」
「変な言葉知ってんな、お前!」
別にふざけているつもりはありません。お母さんが使っていたオトナっぽい言葉を覚えていて、いつか使ってみたかったのです。私は呼吸を整え、腰の短剣を引き抜いて両手に握りました。
「【
ですがその代わりに……私は頭から腐汁を浴びて、あまりの匂いと刺激に目も開けられなくなってしまいました。
斬られた
「ふええええ……もう嫌ですぅ」
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