閑話4 四條畷の御老公
11/12の更新2つ目です。
――――――――――――――――――――――――――
当主息子が仕事をしているので、儂の仕事は契約書に基づいた時間通りに会社に出向いて椅子に座っているか、顔を見せに来た役員に挨拶をし、気まぐれに回ってくる書類を見て、了承を出す簡単なお仕事をしている。
少し前はもっとしっかり見ていた。今は息子がしっかりしているので、これぐらいで良いぐらいだ。もう顔つなぎだけだ。
そんな状態だから休日も忙しい当主息子と違って優雅に自室で本を読む余裕もある。最近、庭の一角においた盆栽の管理をする時間も出来て、程よい楽しみになっていた。
「おじいちゃん!」
外が騒がしい。仕事に忙殺されないので、こんな風に休日いきなり訪問してくる孫娘のわがままにも気楽に向き合ってやれる。
「おじいちゃん、私、婚約する」
休日に、いきなり勢いよく扉を開けて駆けて乗り込んできたと思えば、そんな事を言いだして驚いた。小学生の女子とはこんなマセているのかと感心したものだ。
孫娘は肩を上下させながら、儂にもう一度宣言した。
「おじいちゃん、私、尚順と婚約する」
婚約とは、時代錯誤も甚だしくて参ってしまう。しかも小学生だ。気に食わなくなったらどうするつもりなのか。儂はため息をしてから、莉念に応じた。
「しかしのぅ、気が早くないかな?」
「邪魔が多いんだもの。だから四條畷名義で婚約する。これで邪魔が入らないから」
莉念の周りをうろつく同年代の男子は確かに多い。どこかに嫁入りだと横槍が入って消えるだろうが、四條畷名義で婿入りさせるなら、確かに邪魔は早々入らないだろう。
……はて、莉念は何歳だったか。
なんというか、女はマセておるなぁと感じさせられた。あの末妹もそうだった。感傷が儂を襲う。そんな事にまた老いを感じた。
「尚順とは、いつもお前が連れ歩いてる男子かな? 折川の家には言っているのか? お前の両親には――」
「もうどっちの両親にも結婚するって言って回って、折川の家でご飯も食べてるから大丈夫」
「なんともまぁ」
女は子供でもマセていると言われるが、本当にマセた子だ。しかしながら、そんな物を認めてもいかんなぁと思ってしまう。
「時代錯誤な事を言われても困ってしまうわい。しかも、婿入りさせるのか?」
「時代錯誤だって良いの! 婿入りじゃないと、ダメだから」
「そう言われてもなぁ、莉念が嫌いになったらどうするんじゃ」
「もう、おじいちゃんのわからず屋!」
孫娘に罵倒されてしまった。
「そんな悲しい事を言わんでくれ。しかしなぁ、本当に時代錯誤で、大々的に婚約とか言い回ったら儂も困る」
「だったら、内々なら良いでしょ!?」
「内々というのは?」
「私に、他の男、近づけないで」
「しかしな、他にいい男が」
「そう思ったら相談する!」
なんとも身勝手な孫娘だが、末妹もこんな感じだったなと郷愁を覚えてしまい、つい許してしまいたくなる。しばらく悩んだ。
孫娘は大人しく儂を睨みつけながら待っていた。
…………内々で莉念に婚約者候補という名目で男を近づけないという約束なら、それでも良いのか。構わんか。
どうせ婚約者なんて取らせるつもりはないのだ。
「まあ、わかった。気が変わったらまた言いなさい」
「ありがとうおじいちゃん! 大好き!」
「現金な孫じゃなぁ」
ダダダと用は済んだとばかりに走り去っていく。
本当に現金な孫に笑ってしまった。娘は似ていないが、孫娘は末妹に似ているらしい。儂はそんな事に嬉しさを感じて、笑ってしまう。
φ
「兄さん、私、この人と結婚するから! ほら、経歴書」
「……いきなり男を連れてきたと思ったら結婚するし、経歴書とか、どういう考えだ」
なぜ男を紹介するのに経歴書を渡してくるのだ、この末妹は。普通は人柄を説明するだろう。
「私が好きな男で、四條畷の役に立つ家を連れてきただけだから、良いでしょ。もう父さんは勝手に男を見繕うとするから嫌! しかもセンス無いし」
「……父が泣くから言ってやるなよ」
「はいはい、じゃあ、その代わり父さんを説得してよね!」
「末の妹のわがままを聞いてやるのも兄の仕事か……」
「わあ、そういう所大好き! よろしくね!」
「現金な妹だなぁ」
私へ家と男両方の経歴書を押し付けて走るように去っていく。顔を合わせるとガミガミと父に言われるから逃げたに違いない。男ぐらい置いていってくれれば説得の一助となるのに、末妹に引きずられるように連れて行かれた。もう早々に尻に敷かれているなぁ。
「はぁぁ、仕方ないか」
説得を丸投げした妹のお願いを聞いてやった。ちゃんと続くのだろうか。そんな気持ちがあったが、末妹はちゃんとその男と結婚した。
末妹に娘も出来た。
私の家は男子だけだから、娘が羨ましいと思っていた。
末妹に次女も出来た。
末妹の長女が小学生の頃に、末妹夫妻が病で亡くならなければ、わがままな末妹とその娘たちの成長を、親戚の立場でたまに見るだけで済んだだろう。
さして言い残せることもなく、あっさり死んだ末妹は最後の気力で私に言った。
「兄さん、どうか、家族をお願いします」
家族と言っても、もう娘一人しかおるまい。末妹はそれを知らず亡くなった……。知った方が良かったのか、知らずに居たのが少しの幸いなのか、もう亡くなった末妹に尋ねる事は出来ない。
私は残った末妹の一人娘を養子にした。
息子が成人したタイミングで新しく出来た小学生の娘だ。年の差があるので、新しく出来た義理の妹に息子はあまり興味がなさそうだった。
息子は義理の妹と顔を合わせたら、穏やかに対応しつつ距離がある親戚という立場で話した。これまでと一緒だ。
娘もいきなり出来た家族に対して、どう接するか悩んでいたのか、ホッとしていた。
娘は末妹とは似ていなかった。小学生で両親と幼い妹が亡くなり、急に養子に入った後もわがままを言わずに、ただ四條畷の娘として迷惑をかけないようにと酷く気を使っていた。
「お義父さん、私、お義父さんの選んだ人と婚約しますから、都合のいい人を選んで構いません」
中学に入ってすぐにそう言い出してから、度々そんな事をいうから困ってしまった。
末妹のことがあり、放り出すのもいかんと家に入れたのであって、息子がいるから自由に生きてもらってもかまわないのだが。
本当にひどくこちらを、というか家について気を使う娘だった。だから、妻に相談しながら婚約者を高校に入ったタイミングで見繕えば、相性が良かったのか、そのまま順調に仲を深めて結婚してくれた。内心自分の人選びに失敗しなくてホッとした。
娘と接すると度々感じた。似ておらんなぁ。
顔立ちは末妹の雰囲気を持っているが、あまり好き勝手にせず、家の事を気にして気を使ってくる。
だから、今、末妹に似た態度をみせる孫娘に自然と懐かしさを覚えて笑ってしまった。ひどく家に気を使った娘だったが、代わりなのか孫娘は自由にさせているようだ。
孫娘が懸想する男子が、パーティー会場で度々問題の話題になるのには少し苦笑いしていた。よくもまぁ、あそこまで同年代の男子たちに嫌われるものだ。しかし、儂が手を出すようなことでもない。莉念に聞いても、尚順は大丈夫だから気にしないでと言われてしまった。
「他の男子からみれば、おじゃま虫、か」
確かにそのとおりだが、騒ぎを起こすのはなぁと思う。その割に愛想笑いを浮かべられているのだから、豪胆というかなんというか。
「折川の家は面倒じゃな」
「四條畷に入るなら、あそこの会社は内に入るのでは?」
儂のつぶやきを一緒に食事をしていた当主の息子が拾った。今日は本家の集まりで会食が行われている。
莉念の家族は養子で、本家扱いにはならないので、こんな風に結婚でグループに入るかどうかの話題の相談相手になることはない。
だが、娘もその婿も納得して弁えている。弁えているという点は、ひどく末妹と似ていた。
末妹も婿を入れたが、乗っ取りなんて考えず、これが自身のできる裁量と言わんばかりにほどほどに本家を遠巻きに見ていた。
今、養子で四條畷本家内にいる扱いの娘とその婿もそうだ。ひどく、弁えている。
「ふ、娘が言うには、折川は妹が継ぐからと言っておったぞ。面倒だの」
「はあ、人たらしですか」
「妹もそこそこな。まあ、男よりはマシじゃろう」
「まあ、どう見ても善人が良い事をしていたら偶然、土地の権利を持っただけですからね」
「偶然、偶然なぁ」
折川は変な家だった。土地の再開発で土地の統合をするかと話題になると、程々になぜか仲介を担っていたり、土地の権利を持っている。
おいおい、いつその土地を手に入れたんだと調べてみると、後継ぎの居ない老人や病の人間が、もう管理出来ないなぁとなった時に、程よく折川の会社が買って管理している。
跡継ぎが居ても、別の県で会社勤めだから、土地が有っても困ってしまうというタイミングで、偶然出会って相談にのってもらったとか。
意味がわからん。
なんとも都合のいいタイミングで出会うものだ。そして、なぜ権利をあっさり手放すのか。
「折川さんは信用できるからねぇ」
「折川さんが相談に乗ってくれたから、手放そうと思って、任せてるんですよ」
「折川さんの話を聞くと、ちょうど手放すタイミングかと思ってですなぁ」
そんな声が度々聞こえるが。悪どい事をしているわけでもない。ただ、偶然その土地に関わる人間の傍にいて、しばらく相談に乗った結果が出ただけだ。嫌なタイプの善人である。
外野から見ると、土地が値上がるタイミングで口をはさむか、巻き上げている極悪商人にしか見えん。
「四條畷の会社と取引があっても、大金を要求するわけでもなし、暴利を得ようとするわけでもなし」
「だが、偶然居合わせるあたり、目も耳も鼻も良いらしいな。さてさて、そんな男の子を婿養子なぁ」
「はっはっは、わがままな姪ですな」
「わがままな孫娘じゃわい」
息子は気軽に言って、儂は懐かしさと含んだ笑いが出た。好きにすれば良い。別段、犯罪に手を染めるタイプでもなし。ただ、子供のくせによく身近な女子から言い寄られるという、女癖は悪いみたいだが。
φ
中学に上がる直前に莉念に、男の女癖が悪いのではないか? とそんな事を言えば、私がコントロールするから問題ないと言ってのけていた。そういえば、いつの間にか婚約者がどうのと言わなくなったなと思って、儂は疑問を口に出す。
「そういえば、折川の息子との婚約がどうのという話は変わらんのか?」
「懐かしいね。私に男さえ見繕わなければ、婚約出しても意味ないから、別に良い」
意味がないとは驚きだ。小学生の頃はあんなに婚約が大事! と気が向いたら言ってきたのに、時代錯誤の考えは辞めたらしい。儂は良かった良かったと思って、莉念の顔立ちに末妹の面影を見て喜んだ。
老いたし、そろそろ明確に引退するべきだと考えていたら、当主扱いの息子が子会社不正に巻き込まれて、孫息子もろとも表向き引責しなければいけなくなった。そのため会長職だったのを一時的に社長として舞い戻った。
「集まりがある時に、偉そうに顔だけ出しておれば良かっただけなのになぁ」
だが、当主の息子が引責ということになったせいで面倒なことになった。莉念の両親が、当主を見据えた当主代理扱いだ。
補欠が居ないので、現状、外から見ると明確に当主みたいなものだ。本来、儂はほぼ引退だったからな。
娘と婿は良いのだが、孫娘の機嫌がすこぶる悪い。莉念がちょうど中学二年生の頃だった。
「母親はこんのか」
「私だけで十分じゃないかな? それでおじいちゃん、何の用?」
ゆったり喋らないあたりすごく機嫌が悪いのが伝わってくる。外行きの態度だからだ。
この接し方をされると、何かを隠しているんじゃないかと疑うが。折川の家の事や、莉念の家の内部も徹底的に隠してくるので、孫娘がどう思っているか伺いしれなかった。
わかるのは、毎日せっせと将来の婿のためにご飯を作っているという、甲斐甲斐しい大和撫子のように可愛い孫娘のイメージだけだ。
たまに作った! と言って食事を持ってきて、食卓に並んだこともある。料理を頑張る孫娘はひどく可愛かった。
「主に学校だが、人の目がある場所ではしばらくは、折川の息子とは距離を置いてくれんか」
「……おじいちゃん、それは四條畷の都合?」
「……そうじゃ。すまんな」
「ううん、分かった。学校とかで外野から見て、年頃の私が尚順と付き合ってるように見える距離だと、ダメなんでしょ」
「まあ、そうなるか。婚約者が居ない孫娘が、居てほしいというべきか」
「表向き次代の当主の婚約者か恋人が居る孫娘だと、尚順よりもふさわしい人物がいるはずだって、うるさくて面倒で困るんでしょ。乗っ取られたら困るもんね」
「敏いのぅ」
「……高校はどうしようかな」
「中学はまだ子供の遊びで済む。が、高校は卒業したら成人じゃ。環境の変わらない場所で恋人のように振る舞う人間がいるのは、少々困る。大人から見て三年はあっという間だからの」
「そっか。本当に高校では、よくて中学の知人じゃないとダメなんだね」
「……そっちの方が良いのではないか。中学では、折川の息子は色々とひどい目にあったと聞いておるが」
「尚順は怒ってないし愛想もつかしてないから大丈夫。でも、たしかに暴力にはあわなくなるかもね」
一時期怪我などの暴力沙汰のような事もあったのに孫の隣に居るとは、子供のくせに恐ろしい胆力だ。何がそこまでさせるのか、わからん。
冗談めかして莉念との仲を度々聞いてみても、子供のくせに愛想笑いをしながら大丈夫です、問題ないです、いつも通りですよ、と素気無く応えられてはな。
子供のくせにそんな対応をするから、ついつい周りから聞いた話しで以て強く出すぎてしまって、どうにも折川の息子には嫌われている気がする。
一番ひどい顔をさせたのは、子供を作るのはしっかり時期を考えて気をつけるようにと言った時だ。あの時ほどあの子供が顔を変えたのを場面を知らない。だが、思春期の子供が同じ家に入り浸っていると聞いて、心配しない親や身内は居ないだろう。
まあ、そんな折川の息子の莉念の隣に居る胆力の源はさっぱりわからんが。
相手が傷つくのを考えれば、莉念の方から離れたらどうか? と提案したら、この敏い孫娘は、一体全体何をするかなぁと考えてしまう。
じっと莉念がわしを観察していた。
「私、絶対引っ越さないから!」
「どうした。引っ越し?」
「折川のお隣さんのままだから、お隣さんのままじゃないと嫌だから」
「わがままじゃのぅ」
「お隣で、すぐ近くにいて幼馴染じゃなくなったら、駄目になるもん」
ひどく子供っぽい態度が出て驚く。すぐにそれも消えて、無表情で莉念が言葉を被せてくる。
「……その代わり、高校のうちはほどほどに点数は下げて過ごすから許して」
「うむ?」
「四條畷のパーティーは参加するのと、気が向いたらドタキャンするのは、伝えておくね。参加するって言ってたのに来ないの、周りからの評価悪くなるもんね。
次代への期待も何も下げて置いた方が良いでしょ?」
「……それをすると、莉念が度々嫌味を言われたりするが」
「良いよ。どうでも」
どうでも良いと来た。人の嫌味は心を疲労させる。子供に受けさせるものではない。それでも請け負ってくれるということらしい。
だが、儂と息子にとっても一番内情を理解しないうるさい外様と外野が、莉念の行動に一喜一憂して踊って時間を稼いでくれるなら、ありがたい。
「外向けのパーティーには絶対参加してくれるんじゃな?」
「うん、可能な限り。高校生っていう身分で参加出来ないのは出ない。でも、さっき言った通り、内向きはお父さんたちしか絶対出ないから」
「はあ、なんというか、ちゃんと話しておるのか?」
「好きにして良いんじゃないかしらってお母さんから。許可もらってないなら、ここに来てないよ」
はあ、用意周到じゃな。ちゃんと弁えて許可をもらってるし出しているあたり、娘も孫娘も弁えているというか。
「高校になったら学校とかではちゃんと尚順とは距離取るから。程々に頑張るね、おじいちゃん。
だから、おじいちゃんも約束、守って」
「はて」
「男を見繕わないで。私を尚順から遠ざけないで」
小学校の頃はマセていると思ったが、中学になってしばらくしてマセているというよりも、少々苛烈になったなぁという印象だった。
だが、わがままだけど、家に被害を与える気もないなら、構わなかった。息子たちが禊を終えて戻ってくるまで、一方的な都合で道化になってくれと言っているのはこちらだ。
婚約は時代錯誤だ、好きな相手と付き合いなさいと言ってきた人間が、家の都合のために動いてくれと時代錯誤な事をいうのだ。笑ってしまう。
「分かっとる分かっとる。それでは、頼むな、莉念」
「うん、私は四條畷だから。おじいちゃんありがとう」
莉念が優雅に去っていく。子供の頃のような走り去ることはない。それが寂しくもあり、子供も成長するなと感じる部分でもあった。
末妹と似た容貌だが、髪は長く身長も高いため、記憶に残る末妹とは異なる姿。
「時代錯誤だから婚約なんて要らんのではないか、好きにしたら良いと、娘と孫娘に言ってきた儂が、息子が戻ってくるまで孫娘とその家族に、家のために我慢して働いてくれと。
なんともまあ、時代錯誤で現金な爺さんになってしまったな」
グループの中心連中からは、早く本家が戻ってこないかと、嫌味を言われ続けるだろう。だが、あまり努力すると乗っ取りか!? と言われる立場。
そして、良い手腕が出せないのであれば、外様や外野からは当主としての力量が不足しているといった文句が来るだろう。
合わせて、次代の当主となり得る縁談を突っぱね続けるのだ。男の選り好みしている、行動がふわさしくないと家族共々嫌味を延々受けるに違いない。
それらを我慢し、いざ息子が戻ってきたら前の立場に戻って過ごしてくれ、と。
なんともまぁ、勝手な物言いだ。
だが、娘もその家族もそれを受け入れる、と言う。
「なんとも、時代錯誤なことだ」
だから、まあ、孫娘のご機嫌取りぐらいは取っておこうか。家は周辺の土地をさっさと買い取って、……ああ、折川が持っているんだったか。なんともタイミングの良いことだ。ニコニコとした温和な笑顔で売ってくれるだろう。
はたしてこれは、嫌な善人か、極悪な商人か。
屋敷へ立て直すが、立て直す間に折川から離れると先程の苛烈さを考えるとうるさいだろうし、近くに借りてやれば良いかな。
「ふ、金で孫娘の機嫌を買う、か。現金な爺さんになってしまったな」
――――――――――――――――――――――――――――――――
莉念が内向きのパーティーに出ないのを御老公が怒っていると言うのもパフォーマンス。
第一部で尚順との雑談で、「おじいちゃん怒ってる」と言ったのは、本当は怒ってないと莉念は分かってるけど、わざと尚順に嘘をついてる。
尚順が優先だよ、尚順に会うために四條畷の内向きのパーティーに行ってないんだよ、という伝わるのか伝わらないのか分からない、さりげないアピール。莉念は奥ゆかしい。
「第14話 幼馴染と二人きりで」
婚約者どうのと言わなくなったのは、閑話2の心の持ちようの変遷のところです。「閑話2 幼馴染で家族の四條畷莉念」
次話の閑話は本日11/12の18時更新予定です。
【恐れ入りますが、下記をどうかお願いいたします】
「面白そう!」「続きが気になる!」と少しでも思って頂けたらポイント評価をよろしくお願いします!
☆☆☆とフォローで応援いただければ幸いです。
皆さんの応援が執筆の原動力となりますので、何卒よろしくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます