第76話 街のジョブ
街の近くにダンジョンがあると聞いてやってきた。
冬夜はガンナーで俺がブラックスミス、千夏は聖女でエマがクノイチだ。
それなりにまとまっていると思うが、結構バラバラで動いている。連携する時もあるが見つけたら即殲滅しているからな。
「んじゃ行きますか!」
「「「はい」」」
「クア」
ここはゾンビやスケルトンなどアンデットが出てくるみたいで千夏のターンアンデットなんかが効くんだが、千夏は苦手らしくたまにセイクリッドを使うくらいで腰が引けている。ガンナーの冬夜も弾が効かないから戦力外なので、俺とエマの二人で戦っている。
「千夏も苦手なものがあったんだな?」
「わ、わるいか!」
「べっつにー」
笑っていると突然出てきたゾンビに驚いてゾンビの頭を殴ると、千夏の方に行ってしまい悲鳴が鳴り響く。
「ギャアアアァァァァァァ」
「あ、わりい!」
「悪いで済むかよ!腰抜けたわ!」
しょうがないのでこの階層で家に帰る。しかたないだろ!
「腰が痛い」
「湿布でも貼っとけ」
「誰のせいかな?」
「少なくとも俺のせいじゃないぞ!」
「腰揉んでよ!」
「ほんとおっさんかよ!どれ」
「おー。きくねー」
「ほっそい腰だな」
「いいでしょ?細い方が?」
「折れそうで怖いんだが」
「もうちょっとお尻の方」
「これ以上はエマにやってもらえ」
ケツを叩いてやると、
「あん!なにすんだよ!」
はぁ。男女のシェアハウスは失敗かもな、禁欲禁欲!
次の日にはちゃんと治ったみたいで、って自分の魔法で治せばいいだろうが!
まぁいいか、とりあえず100階層目指して進んでいく。なんとか到着したらスケルトンの軍団にリッチがいた。
「オラオラオラオラオラ」
ハンマーで薙ぎ倒しながらリッチに近づいてハンマーで核を殴り壊すと、スケルトンも消滅した。その後に残っていたのは鎌だった。
宝箱はいつもの金貨にスキルオーブの水魔法だった。
ようやく冬夜もスキルを覚えて倒せるようになり、千夏も慣れてきたみたいだ。
まあ、このまま200階層まではいけないのでここらで家に帰る。
ようやく慣れたので、300階層まで行きボスを倒す。宝箱にはジョブオーブが!穴掘り名人。なんだこれ?
俺たちは不明のジョブオーブを死蔵して400階層を目指す。
400階層はキングリッチだ。ハンマーで粉砕していき核を潰して終わった。ドロップは斧で、宝箱にはまたしてもジョブオーブ、木こり名人?なんだこれ?
500階層も同じでジョブオーブの建築名人だった。街づくりアプリのジョブかな?
いらねー!
そのあとは南に飛び町を見つけて宿屋に泊まると家に帰って寛ぐ。
「木こり名人とかいらなくないか?」
「どこかのアプリであるんですよ、たぶん」
「そんなジョブで覚えられるのは伐採だとかだろうな」
「だな」
いらねぇだろうが欲しい人がいるのだからオフオクに出すか。
十万で出したらすぐに売れた。やはり欲しい人がいたようだ。
街づくりアプリはすごいなぁ。
今いる街の発展具合が凄すぎてビックリしている。ほとんど機械で伐採なんかをしているからすごいとしか言いようがない。街の広さもすごくでかい。だけど鍛冶屋なんかは武器を作ってないそうだ。武器防具屋が見当たらないのはそのせいか。
食べ物は充実しているが、なんかコレジャナイ感があって千夏も買わなかった。
そんなところの近くにダンジョンが、あるらしいのでいってみる。
ドロップが大量に溜まっているのでそろそろ売らないといけないと思いながら旅をしているので売れていない。そんななか入ったダンジョンはなぜか野菜をドロップするようだ。なんで?
モンスターはいたって普通なのにな?
100階層は立派なカボチャだった。
宝箱には金貨とジョブオーブの生産者が入っていた。またこのパターンだな。
500階層まで行ってみたがジョブは回収者だった。ダンジョンコアに触るとそういうふうに書き換えられた形跡があるので500まで来れた人がいたようだな。
そのままにして外に出る。
もう夕暮れなので家に帰りオフオクでだしたらすぐ売れたのでよかった。
南寄りの人は街づくりのアプリを同期してる人が多いのか?
まあ、そんなわけないだろうけど一定の割合でいるんだろうな。ちょっと楽しそうだけどな、自分の街をつくるのは。
「さっきから何考えてんだ?」
「ん?自分で町を起こしたら楽しいだろうなぁってね」
「それはわかるな!小さくても自分の家が欲しくなるもんだ!」
「なになに?将来設計?」
「まだまだ先の話だよ」
「そうか?私達もいい歳だと思うぞ?」
顔を赤くして俯いている千夏。
「そうか、そりゃそうだな」
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