第74話 暴走終結


 何人死んだかわからないが弔いをしている。そりゃあんだけモンスターが出ればな。

「おう、あんた腕がいいな!かなりつよかったな!」

「お互い生き残れたな!」

「だな、俺はクラッチだ」

「秋だ」

「アキはチームだろ?」

「あぁ、冬夜に千夏、エマだ」

「よろしくな!」

「よろしく」

「それにしても酷かったな。あんなの初めてだよ」

「たまに間引いてたのか?」

「あぁ、なのにこれだよ」

 間引いてたのにこれが来たのか、きついな。

「いや、あんがとな!」

「そんなことはいい、今は弔う時だ」

「そうだな」

 泣きじゃくる子供の声に、なんで東の方から攻略したのかを責めている自分がいる。

 ここは火葬みたいだ、ゾンビにならないようにとのことらしい。子供は泣き止みずっとこの光景を見ていた。


 はぁ、俺は運が悪いな。西から攻略してればこんなことにはならなかったのに。

「変なこと考えてんなよ!」

「そうですよ、仕方なかったんですから」

「誰も分からなかった」

「うん、そうだよな」

 仲間がいてよかったよ。


 俺より辛い人の方が多いんだよな。


 ここで立ち止まっちゃいけないな。


「さて。街に戻って宿に帰ろうか」

「そうですね、新イベやってるんで早く帰りましょう」

「今日は昼から飲んじゃおっかな!」

「あんまり飲み過ぎは良くない」

 歩くスピードはゆっくりと。

 でも止まらないように。


「んじゃ行こうか」


「「「うん」」」


ワイバーンを呼んで乗り込むとまた南に向かって飛ぶ。結構離れたところに街がありようやく着いた。街というより村だろうか。

   

 ギルドに登録にしてダンジョンの場所を聞くがここらへんにはないそうだ。北に一つあるらしい。戻らないといけないか。

 宿屋で部屋を借りて家に帰る。


「辺鄙なところだったね」

「まぁ、街じゃなく村だな」

 本当に牛とか豚がいてそこらへんで生活はできているのだろう。

ダンジョンが近くにないなんて平和な村だな。


 次の日には北に飛んでダンジョンを探すとようやく見つけた。

「見つけにくいダンジョンだな」

「隠してあるのか?」

「また暴走寸前だったり」

「それはないと思う」

 中に入って行くとスライムばかりのスライムダンジョンだった。

 ハイスペースで攻略して行く100階層はビックスライム、すぐに倒せて剣を獲得するが星が1だった。宝箱も金貨が数枚とスキルオーブの分身だ。エマが嬉しそうにつかっていたが、どうにもスライムしか出てこないような気がする。

 家に帰って攻略は取り合えずさることになった。

200階層までもスライムでやはりビックスライム。星1の剣に宝箱も金貨数枚とスキルオーブが壁走り。もちろんエマにあげる。

 どうなってんだろ?500まであるのかな?

 もうスライムも飽きてきたので無視して300階層まできてもビックスライムで、星1の剣と金貨数枚とスキルオーブの隠蔽。

400階層まで足を進めてもやっぱりビックスライムで星1の剣と金貨数枚とスキルオーブの雷鳴剣。

 一日休んで次の日には500階層までやってきた。扉を開けると金色のスライムだった。

 倒すと経験値が多いようでれべるが2あがり剣も星15の剣だった。宝箱はオーブのみでジョブオーブのガンナーだった。冬夜が喜んだのは無理はない。

 ここはこれでいいだろうとダンジョンコアに登録してから外に出る。

 


 ワイバーンに乗って南に行くついでにダンジョンを探すがないので、次の街へと向かう。次の街 

 大きな都市だった。

「うわぁ、いっぱい食べ物屋がある!」

「あんまり食べすぎるなよ?」

「分かってるって」

 ギルドに登録に行くと宿に直行する。


「なんで食べ物屋に行かないんだよ!」

「買いすぎるから」

「そんなことはない!」

「じゃあ。これ食べてからな!」

 今まで食べれなかったものを出す。多すぎて食えなかったのだ。


「ごめんなさい」

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