第72話 暴走


 緊急で馬場さんから連絡が来て北海道でダンジョンが暴発したらしいので来て欲しいと言われてヘリで向かうといわれたのでワイバーンがいるからいいと場所だけおしえてもらって、外からワイバーンで北海道まで行く。


 まだ寒さの残る中ワイバーンの背は寒い。

「寒い!」

「まだ出たばかりですよ」

 インベントリから毛布を出すと千夏に取られてエマと二人でくるまっている。

 ワイバーンが北海道に着く頃には俺も寒さで凍え死ぬ覚悟だった。


 北海道の結界の中に入るとすでに冒険者が大分やられている。千夏が聖女にジョブチェンジし、聖なる歌で冒険者達を癒すと俺たち3人は別れてモンスターを狩って行く。

 やけにでかいのがいると思ったらサイクロプスだ。また一撃で倒してすぐにインベントリに入れると、暴走しているダンジョンを発見したのでそこから出てくるモンスターを倒しまくる。


 他の二人に連絡を取る暇なんてないから一人でダンジョンの中に入った。どんどん倒して30階層までいきボスを倒した。これで終わりだと思ったらまだだったみたいだ。


 結局は六箇所のダンジョンが暴走していて、なんとか明け方には片付いた。

 ただ死者はもう生き返らない。国はダンジョンを減らす対策を講じたが非難はしょうがないと思う。


 俺たちもクタクタで新幹線で帰ったら馬場さんから「国から謝礼が出ている」とお金をもらったが、国が管理するからダンジョンメイカーを渡したのに、それなら壊せばよかった。二度目はないですと念を押しておく。


 初めて行った北海道がこんなことになるなんて。


 その日はゆっくりと寝て過ごした。


 次の日は朝からダンジョンで300階層に到達すると。中にはでっかいカニが!うまそうだなぁと思いながらどうせ塵になるならと一言で倒してまた三又の槍を手に入れる。

 宝箱には金貨とスキルオーブの水中呼吸が入っていたので冬夜がもらった。

 俺はいらない、だって苦しそうだし。


 家に帰ると報道陣がいたが家の中に転移してるので何事かと尋ねると、今回の事件のことで話を聞きたいとのことだ。まぁ、話すことはないですね?逆に聞きたいことは?と尋ねるとどんな状況で、どうやって行って、とかどうでもいいようなことや、本当は自分達がダンジョンを暴走させたんじゃないかと言われたので、

「今言ったやつ出てこい!」

 と怒鳴ってやったら怖かったのかほかも帰って行った。


 たく、これだからしょうもないことに首を突っ込むのはやなんだよ。


 クアを頭から下ろしてビールを飲む。

 はぁ、ダンジョン消えないかなぁ。


 ダンジョン500階層突破した。

 最後はテンタクルスというイカの化け物だったのでこんがり焼きました!炭になるまで!塵になって消えたらまた三又の槍、だがポセイドンの槍というレア武器らしくまた冬夜がもらって行った。宝箱には金貨とジョブオーブ。潜水士というジョブなので、誰もいらない死蔵だな。


 東のダンジョンは攻略したから次は西のダンジョンと思いきや。ここでもダンジョンが、暴走したらしく、モンスターを蹴散らしながらダンジョンに突入して行く。

100階層まで、とりあえず片付け終わった。

 まだ下の方でモンスターが出て来る気配があるが流石にちょっと休憩ということで家に帰ると四人とも静かにだらけている。


 なぜこうもダンジョン暴走に巻き込まれるのかと聞きたいがしょうがない。

気を取り直して100階層に出た俺たちはまたモンスターの大群と衝突している。他の冒険者も加勢に来てくれて、何とか200階層まで押し留めることができた。まだ、300もあるというのがしんどいが。他の冒険者もクタクタになっている。さすがにここでかえるわけにもいかずに300、400、と、頑張って進み一日寝てからゴリ押しの500系階層まで、頑張った。


 もうドロップとか、宝箱とかいいよと思ったら冬夜がしっかりとってきているらしい。


 ちなみにジョブオーブは赤魔道士だった。

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