第53話 冬の道
「うりゃ!」
ラミアの頭をつぶすと塵になっていく。
ここは200階層のボス部屋。ドロップと宝箱をゲット。スキルオーブはまたしても魔法系だった。
「なかなか出ないもんだな」
「しょうがないっすよ」
「だな」
便利だから二人に持たせたいけどマジックバックがあるしな。
ブラックスミスも400になったので、強化が楽になり星20装備にできるようになった。もちろん魔王装備を星20にした。
俺は上げるジョブが無くなったから魔王にしている。
そろそろ冬夜もジョブが無くなってきた様だ、まだカンストしてないジョブがあるためジョブに切り替えて進んでいる。エマもナイトのジョブを使ってみているがやっぱりメイジが良いらしい。
アプリを持っている人が何人いるのかわからないが異世界だからってハメを外すのはやめて欲しい。
この前も武器を寄越せと言ってきたので返り討ちにしたところだ。
100階層を超えてくるくらいだからそれなりに強いはずなんだけどな。
俺達はつぎ500階層を攻略したら寒かろうがウェザイア王国の王都に行くと決めた。
さすがにダンジョンばかりだと飽きてくる。
流石に2階回目ともなると早くなり、500階層までは二日でいけた。
「早すぎじゃない?」
「良いじゃん、早い方が」
「でもまだ外は寒いよ?」
「だめー、決めたことは守りましょう」
「ぶー」
千夏も寒いのはいやらしいけど決めたからにはウェザイア王国に向かう。
「うー、さぶっ!」
「だから耐寒装備貸してやるって」
「いや、だってダサいんだもん」
「そんなこと言ってると風邪ひくぞ」
「普通にダウンとか着れば?」
「それだ!」
別にゲームの世界じゃないんだし、装備にこだわる必要なかったわ。
「んでこっからどれくらい?」
「5日くらいかな?」
「げっ!ダンジョンの方がマシだったかも」
「今更遅い」
テクテクと歩いていく。途中に街くらいあるだろ。
「あ、街だ」
「おぉ、ほんとだな」
千夏とエマは走っていってしまう。
「元気じゃねぇかよ」
「ですね」
「おーい!早く早く!」
「先に入ってろよ」
「分かった!」
俺たちはゆっくり歩いていく。
「ご苦労様です」
「通行証を、はい、どうぞ」
「ありがとうございます」
ようやく中に入れたが冬支度も済んでるのか道行く人は少ない。
先に入ったエマ達を探すと宿屋にいた。
「おお、ここにいたのか」
「四人部屋取っといた、一週間」
「ぶっ!一週間って、まぁ、いいけどな」
こんなとこに一週間もいるかね」
街を見て回る。なかなか風情があって良さげな街だ。
武器防具屋は閉まっている。まぁ、こんな時に買いに来る奴はいないか。スキル屋はあいていなので中に入ってみると品揃えが豊富だった。
「けっこうあるんだな」
「アイテムボックスはないみたいだけど、それ以上に面白いのもあるね」
「石投げのスキルとかいらねー!」
冷やかしの客だと思われるのもアレなので治癒魔法のスキルオーブを買っておく。
宿に帰り飯を食べるとボルシチの様なものが出てきた。あったまるのでとても美味い!
「あんたらも異世界人かい?」
「そうなるかな?なんで?」
「いや、装備があったかそうだったからさ」
「あぁ、ダウンジャケットな」
「アレなら売ってくれないかい?店番は寒くてねぇ」
「なら俺のを売ってやるよ。黒だけど色は気にしないだろ?」
「あぁ、着てみていいかい?」
「いいぞ!」
渡してやると着ている。
「こりゃあったかい。いくらだい?」
「銀貨3枚でいいよ」
「安いね!」
「特別だぞ?」
女将はルンルンで銀貨三枚を渡してきた。
また買いに行かないとな。
部屋に入って自分達の家に帰る。
我が家が一番だな。
「やっぱりあったかいのがいいなぁ」
「そりゃそうだけど街はもう回ったぞ?」
「だね、でもこの寒い中歩くのきついんだもん」
「こっちでできることしましょうよ」
「あぁ、ガチャとかか、それもありだな」
「オフオクで星10装備売ってる!一億だって!」
「「「高い」」」
高く設定しすぎだろ!
せめて八桁にしとけよ。
馬場さんとこから買った中古が一万とかで出回ってるのはいいことだけどな。
転売ヤーはいなくなればいいのにな。
それより新イベントが、開始されたからそれをやっている。今回は素材集めだな。
また時戻しの砂があるがこれはどうでもいいや。エリクサーの素材を集めようっと。
エリクサーは病気の人様に取っておこう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます