第42話 秋
秋は俺の季節、じゃなくて食欲の秋だ。
「焼き芋うめぇ!」
「俺らの分まで買ってくるのはいいけど買いすぎだぞ?」
「一人三本な」
「おい、冬夜!」
「俺も三本は食えないです」
冬夜もひいている。
「買いすぎだ馬鹿野郎」
「ひどっ!せっかく買ってきたのに!」
「晩飯もこれ食うつもりか?」
「いや、いまだけど」
二本をインベントリにそっとしまうと、冬夜も同じようにアイテムボックスにしまった。
「おぉ、その手があったか。すごいな」
「お前は買い物しすぎるなよ?」
「はーい!」
「返事だけはいいな」
焼き芋は誰かにあげよう。
「さて、ゲームでもするか!」
「みんな転神はしないの?」
「同期してるのをしたほうがいいだろ?」
「えー、二人とも最新機種だからできるよ?」
「だから同期してないっつーの!」
「僕らは僕らでやりますから千夏は転神やってください」
「ぶー、楽しいのに」
ソファーに持たれてぶすくれる千夏は友達がいたようで楽しそうに転神をやっている。
冬夜と目が合いホッとする。
「ガチャ引いとけよー」
「はーい、明日も売りに行くんだっけ?」
「明日は近くのギルドだから歩きだ」
「んじゃ回しまくるかな!」
女ものは千夏しかいないからガチャは回しといてもらう。
「あっ!新しいジョブが追加された!」
「おお、よかったじゃないか!」
「召喚士だそうです」
冬夜は嬉しそうだがまだまだ先は長いぞ。
ちなみに千夏は武器によってジョブがかわるからまぁ俺らと一緒だな。
剣、双剣、大剣、弓、杖、銃、の六種類らしいが、結構変わり種があるみたいで銃に属するトランプなどもあるそうだ。で防具は専用がなくてどの武器でもいいそうだ。
まぁ、俺らとはまた違う感じなんだな。
レベルで着けれる装備が変わるのは俺らと一緒だ。ここは全部一緒みたいだなぁ。
千夏のレベルは32とまだ低いが、全部一緒だからいいなぁ。
次の日は馬場産のところに行く。
「ねぇ、どっちのギルドと仲良いの?」
「どっちもだな」
「そうなんだ」
「でも助けてもらってるのは馬場さんですね」
そうだな、車出してもらったりしてるしな。
「へぇー」
「あの家も馬場さんの紹介だぞ」
「そりゃちゃんと挨拶しないとね」
「ちゃんとしろよ?」
「はーい」
ギルドに着くと馬場さんが出迎えてくれる。
「まってたよ、今日は女の子も一緒かい?」
「大賀千夏といいます!よろしくお願いします!」
「あぁ、馬場ですよろしくね」
別室に行くと、まずは女物の紹介をすると食いつきが凄い。
「へぇ!これはいいよ!売れる売れる!」
「えへへ、昨日は頑張りましたよ」
千夏も照れている。
買ってもらってほくほくの俺たちと違い、千夏はビクビクしながらまたバックを持っている。
「だから預ければいいじゃん」
「いやぁ、そこからそこだからいいかなって思ったけどもう無理!」
と俺にバックを押し付ける。
しょうがないからインベントリにいれておく。
「はぁ、緊張した」
「まぁ、結構な大金だからね」
「結構どころじゃないだろ!」
冬夜も感覚がバグってきてるな。
まぁ、俺達は使うところがないだけなんだけどな。
「今日は外で飯食うか?」
「いいですね!焼肉とか?」
「焼肉!絶対焼肉!」
千夏の一言で焼肉に決まった。
次の日は朝から異世界に転移して、レベル上げをする。
俺は魔王、冬夜は侍、千夏は弓。
「んじゃ一階層からいくか?」
「百層から行きましょう!」
「あ、レベリングか」
「はい、お願いします」
「オケ」
101階からスタートするとすぐにレベルが50近くまで上がったらしい。流石レベリングだな。
130階層までで一息つくと、160階層までで今日は終わった。
冬夜は128までで今日は止まったのでちょい不完全燃焼っぽいな。千夏はレベル70まで追いついてきた。まぁ、今回でレベル100は超えたからいいけどね。魔王は240と上がりが悪くなってきている。まぁ100階層くらいだとこのくらいか。
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