ダンジョンメイカー

第33話 ジョブオーブ


 あれから一か月、ダンジョンはアプリを持ってる人だけが入るものではなくなっていた。

『カキヨム』によるレベルアップの恩恵により普通の人が入るようになり冒険者がますます増えたのだ。


「増えてるねぇ」

「そうですね」

 俺らはテレビを観ている。

「あ、そうだ、ダンジョンメイカーをダウンロードしてみましたけど、人が入るようにしてポイントを稼ぎ、ダンジョンをパワーアップさせるゲームみたいですよ」

「…じゃあ今の状態は余りよろしくないな」

「でもエンシェントドラゴンが最強みたいですね」

「お、それはいいな。それなら対処できるからな」

 エンシェントドラゴンなら一発で倒せるから。

「普通の人ならダメですよ。それにダンジョンで死ぬとポイントが高くなるので」

「いまはポイントを増やしてる状態なんだな」

「多分そうですよ」

「うつてなしか」

「ですねぇ」

 テレビにはレベルを上げる為にダンジョンに並ぶ行列が出来ている。


 当たり前だがレベル上げるとつよくなるからな、みんなこぞってレベルを上げにきている。

 せめて異世界でレベルを上げれればな。


「でもレベルが上がれば多少の自衛は出来ますからね」

「そうだな。ダンジョンが暴走した時に逃げられるし生存確率は上がるな」

 そもそもが『カキヨム』で普通の人にスキルを与えてレベル制度も導入したのは自衛する為だろうしな。

「外に出て行く人も増えましたね」

「モンスターの肉だろ?それに皮とか爪を加工して武器防具を作る会社が出来たみたいだしな」

「凄いですよね」

「異世界のまねだろ?」

「それでもですよ、外に出て狩ってくるんですから」


 冒険者の立場がよくなるのはいいことだが危ないと思うがな?アプリを持ってるやつならできると思うけど。


 結構な値段で売れてるらしい、オークの肉なんかは美味しかったが。


「ドラゴンの肉でも取ってくるか?」

「いい値段で売れますよ」

「うそだよ、ダンジョンでも行くか?」

「そうですね、まだ攻略してないですもんね」

「もうちょっとだしな」

 転移した場所はダンジョン450階層、ギャンブラーも、120になった俺は魔王を上げている。冬夜は学者を上げている。


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葉山秋 25歳


ポーター    レベル60

商人      レベル60

剣士      レベル120

魔法使い    レベル120

シーフ     レベル120

狩人      レベル120

クレリック   レベル120

ブラックスミス レベル300

拳闘士     レベル120

忍者      レベル120

侍       レベル208

騎士      レベル120

聖騎士     レベル120

錬金術師    レベル120

アサシン    レベル200

ギャンブラー  レベル120

勇者      レベル120

賢者      レベル120

聖者      レベル120

魔王      レベル202

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

速水冬夜 24歳


すっぴん レベル1

赤魔道士 レベル1

白魔道士 レベル1

黒魔道士 レベル100

学者   レベル109

僧侶   レベル120

剣士   レベル100

騎士   レベル100

忍者   レベル100

竜騎士  レベル1

賢者   レベル1

勇者   レベル150

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 冬夜は12ジョブあるらしくなかなかたいへんだな。俺も大変だったがな。

 ちなみにFOはジョブが三つウォーリア、ローグ、メイジ、だ。

 武器による強化とは別にレベルがあるがポイントを振って行く仕様だな。


「んじゃ、今日は500階層まで行こうか」

「うっす!」


 学者は本で殴るが基本なので後衛にして俺が大体倒している。パーティーを組んでるので経験値はちゃんと入る。

 500階層にきたが、学者のレベルは140、なかなかレベルが上がりにくいな。

「んじゃ開けるぞ」

「はい」

 そこにいたのはオーロラドラゴンだった。

 まずは小手調べで魔光撃を飛ばすと翼に穴が空いた。

『キュオォォォォォ』

「おお、怒ってる」

「怒ってるじゃないですよ!僕は学者なんですから早く倒してくださいよ」

「分かったって」

「ディストラクション」

 オーロラドラゴンの中心から爆発する。

「よし!」

「はぁ、怖かった。500階で遊ばないでください!」

「すいませんねー」

 塵になったオーロラドラゴンのドロップは  杖の星14だった。


「おお!いいじゃん!」

「僕の魔法系のジョブで使えますね」

「俺も使えるよ?」

「いっぱい持ってるでしょ!」

 冬夜が杖をアイテムボックスに入れて宝箱を開ける。ジョブオーブで侍だった。

「これって僕使えますかね?」

「使ってみればいいんじゃね?」

「じゃあ使ってみますね」

 光が冬夜の中に入って行く。

「ジョブが増えた!」

「おぉ、おめでとう」

「やった!侍いいですよねー!」


 なぜジョブオーブがあるのか?この異世界にジョブという概念があるのかを確かめたくなった。

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