第20話 裏ボス


 ブラックスミスも300になったので一旦日本に帰って武器強化をする。赤いバーが重なる瞬間にタイミングよくハンマーで打って星18までいった。運++のネックレスと指輪をはめているので成功確率がグンとあがる。

 防具も同じように星18まで上げた。


 これでとりあえずはよしとしよう。

 またダンジョンに入って今度は侍のレベルを上げる。今の所侍の武器防具しかあげていない。侍はとにかく攻撃力が高くて回避も高いので使いやすいからだ。

 途中途中休憩を挟みながらレベルを上げて行く。ついに400階層へと降りた俺は扉を開くとそこにはヒュドラがいた。しかも三匹。

まずは一匹と抜刀一閃で倒して、次のヒュドラを見るとブレスを吐く準備をしていたので、

絶対零度アブソリュート・ゼロ

 魔法を繰り出しブレスを遮断すると、もう一匹がこちらに向かって噛みつき攻撃をしてくる。

 噛まれる覚悟で一閃を放ちヒュドラは顎から真っ二つに斬れた。もう一度納刀して抜刀一閃を繰り出してトドメを刺す。

 ラスト残った一匹と対峙する。

「月光斬」

 ヒュドラの胸に亀裂が入り塵となって行く。

 

 ドロップは星14の錬金術師の装備やブラックスミスの装備だった。宝箱はいつも通りスキルオーブは抜刀だった。

 ようやく400階層をクリアしてちょっと疲れた俺はポイント登録してから日本に帰る。


 いや、危なかったなぁ。

 ヒュドラ三匹って、卑怯だろ!

 ビールを開けると流し込みテレビをつける。

「お、速水君」

 速水君が出ていてまだまだレベルを上げるとのことだった。無茶はしないほうがいいよ。

 速水君に乾杯して寝てしまった。


 次の日は昼過ぎに起きた。流石に疲れていたようだ。

 そのままゴロゴロとネットの書き込みを見ている。

[速水すげえな]

[いや、アプリが良かっただけだろ?]

[それより大魔導師どこいった?]

[あー。あの可愛い女の子ね]


 あー、そういえばそうだな。あの時キツく言いすぎたかな?まぁ、危なっかしいから出てこないほうがいいでしょ。

 

 さて。レベル上げにでも行くことにするか、と立ち上がると、スマホが鳴る。

 速水君からだ。

「どした?」

「あ、葉山さん、単刀直入に言いますが僕とパーティーを組んでください」

「あー。いまのところいいかな。やめとくわ」

「なんでですか?一緒にダンジョンを攻略しましょうよ」

「うーん、いまはレベル上げしてる最中だからさ、速水君は頑張ってよ」

「うーん、はい、あまり言ってもしょうがないので、ここで引いときます。でもパーティー組みたくなったら言ってくださいね」

「おう、その時はたのむわ」

「それじゃ」


 パーティーか。組んでも良かったけど足手纏いになったら困るからな。


 俺は座り直して今日はレベル上げに行くのをやめる。

『ファイナルブレイブ』をやろうと思う。

 なにかいいアイテムがあったらいいのだがあるかな?

 

 ゲームの俺はレベル120の勇者にしている。一応のラスボスは倒しているが、裏ボスは倒しきれなかった。


 

 やっと倒せた!長かったよ。報酬は魔王装備?!はぁ、魔王装備か。んで魔王装備をつけれるのは勇者、賢者、聖者のレベルマックスかよ。

 キッツイなぁ。ゲームだともう魔王装備つけれるんだけど。


 しかたない、やるか。


 次の日は朝から侍、聖騎士の最上位ジョブの勇者にしてダンジョン101階から挑んでいる。まぁ、レベル120ならなんてことないはず。


 あれ?勇者のジョブってこんなに上がり悪かったっけ?


 三日かけてようやく120に上がった。次は魔法使いと、錬金術師の最上位ジョブの賢者をレベル上げだ。


 ちょっとだけその前に休憩しよう。

 日本に帰りテレビをつければ速水君が映った画素の横にはあのパズルゲームの子がいる。

 あぁ、速水君。その子はダメだ。

 でも何とかなっていそうなのでテレビを見ながらビールを開ける。

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