第15話 王都ダンジョン
ギルドに卸すのは星三までの武器防具で、一応FOの武器防具も一緒に渡した。
「こんなにいいんですか?」
「べつに大丈夫ですよ」
「分かりました、ありがとうございます」
「いえいえ」
代金を貰うとインベントリにいれる。さすがに七桁は貰いすぎのような気がするが、、
「これでも儲かるのでまたいつでも持ってきてください」
「分かりました」
最後に名刺を貰うと馬場さんと言う人だった。
さっそく売り場に並べているようだ。
ギルドを出ると街をぶらつきながら家に帰る。
リフレッシュしたので明日からまた頑張れる気がする。
次の日は雨が降っていたのでさっさと異世界に飛ぶ。
こちらは快晴でダンジョンに入っていく。
また1階からレベル上げをする。今度は聖騎士だ。やはり上位職だけあってスイスイ進むな。二日で50階層までたどり着いた。レベルはあまり上がらず37だ。
聖騎士の良いところはバフ、デバフがかけられるところだな。ソロじゃあまり役に立ちにくいがそれでも上位職なのでそれなりに火力もある。
三日かけて100階層まで来てレッドドラゴン二体を撃破しようやく、レベル80だ。
ここからはブラックスミスで行くつもりだ。
101階に入ると、風景が変わって平原のフィールドになった。とりあえず無双して行く。
150階に入ると岩山になり、時間がかかるがハンマーでここらも無双していくのだが。レベルの上がりが悪い、まだ150だ。
200階層までには200は行きたいが無理だろうな。
途中帰っては飯の補充とギルドに武器防具の納品はしている。
200階層まで一週間かかった。
「さて、どんなモンスターかな?」
扉を開けるとヴァンパイアだった。
「ようこそ!久しぶりに人間を見ましたよ」
「なんだ喋れるならここを通してくれないか?」
「それは無理ですね。ここの守護を任されてますので」
「んじゃ戦うか」
「そうですね」
ハンマーを振り回すがなかなか当たらない。さすがに無理かと思えば相手からの攻撃を弾く。
隙ができたのでハンマーで殴りつけると塵になって消えてしまった。
おっ、星12の武器で侍装備だった。
宝箱にはやはり金貨が、インベントリにしまいつつ溜まって行く金貨がちょっと悲しくなる。
ポイントを登録して転移陣で外に帰る。
「チッ」
結構頑張ったのにブラックスミスはレベル186だ。上手くいかないな。
まぁ、しょうがない。またレベル上げするしかないか。
久しぶりの王都はやはり賑わっていた。
「おーい」
「あ、
最上さんは武器を売ってくれと言ってきて連絡先を交換した仲だ。
「久しぶりですね」
「ほんとに、げんきだった?」
「はい、そちらこそ元気そうですね」
「俺はこの通りピンピンしてるよ」
「武器はどうですか?」
「いまは星4の武器だよ」
「レベルは?」
「52になった」
「じゃあ貸してください」
これくらいはタダでやってあげる。
カーン、カーン、カーン、
「よし」
「何をしたんだ?」
「俺はブラックスミスも持ってるんでちょっと星を上げときましたよ」
「おぉ、ありがとう」
「いえ、これくらいは」
「どっかで飲まないか?」
「いいですねぇ」
「んじゃ行くか」
最上さんと大衆居酒屋のようなところに入るとエールを持って乾杯!
クゥー。沁みるぜ!
「武器ありがとうな」
「いえ、たまにはサービスしないとね」
「あはは、あ、知ってるか?東京にまたダンジョンができたの?」
「は?またですか?また作りかけじゃないですか?」
「それが今度は厄介らしいんだよ」
まじか、本気を出してきたってところか。
「ダンジョンメイカーなんて同期したならもう少しまともに考えて使えっての」
「それな!つかそんなん同期させるなって話だよ」
俺と最上さんは愚痴り合いながら酒を酌み交わす。
「それじゃそろそろ」
「ですね、最上さんも頑張ってください」
「あぁ、葉山くんもな!」
ダンジョンメイカーか、厄介だな。
俺は日本に飛んだ。
家に着くとテレビをつける。
するとニュースでダンジョンのことをやっていた。今回のダンジョン探索では死傷者34人。トラップも有り、レベルが違うらしい。
何故こんなことをするんだ?
『カキヨム』の人のように役に立ってくれれば良いのに。
ゴーグルマップはしょうがないとして、これは単純に悪だな。
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