第13話 カキヨム


『カキヨムとの同期を完了しました』

 またかよ、こんどはなんなんだ?

『アプリのアップデートを行います』

 はぁ、異世界のつぎは地球がおかしくなって、次はダンジョン。カキヨムって小説アプリだよな?

『アプリのアップデート完了しました』

 アプリの中にカキヨムが入っている。

 小説はダンジョン探索ものだった。


 十五歳以上がダンジョンに入って行けるし、入るとスキルがもらえるというよくあるやつだ。


 ダンジョンはいまのとこあんまり動きが無いし、アプリを取ってない奴らが戦えるようになるんならそれでいいか。

 はぁ、異世界に行ってこよ。


 異世界転移して、忍者のレベルを上げる。


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葉山秋 35歳


剣士 レベル120

魔法使い レベル120

シーフ レベル120

クレリック レベル120

ブラックスミス レベル120

ポーター レベル60

商人 レベル60

忍者 レベル54

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 レベル上げにも飽きて、日本に戻ってくると、テレビでダンジョンに並んでる人達が映っている。

 そりゃみんなスキルがもらえるならいくわな。

 ビールを飲みながらテレビを見る。

 久しぶりにゆっくりとした時間が流れてそのまま寝てしまう。


 目が覚めて時計を見ると朝の九時頃だ。

 そろそろ目を覚まさなくちゃなと思い顔を洗って朝飯の準備をする。

 テレビではまだダンジョン大行列のことをやっている。夜中もやってたのか。

『カキヨム』を読んでみるとそれ以降は書いていない、という事はアプリを持ってない人への救済処置だったのかもな。


 さて、朝飯も食ったし、あっちに行ってレベル上げでもしようかな。

 アプリを開いて転移する。

 そういえばこっちのダンジョンでもいいのか?

 しょうがないからとりあえず行ってみることにする。

 ダンジョンに入ると『スキルを手に入れました』という音声が聞こえたのでステータスをみると上限突破というスキルだった。

 引き強いな。

・上限突破、レベル上限がなくなる。

 でもこれはレベル上限あったほうがやりがいがあるんだけどな。

 俺はそのままダンジョンに入っていき忍者のレベルをあげるのだった。



  ♦︎



 ダンジョンポイントがたくさん入って来る。

 これで最強のダンジョンを作ってみせる!

 やっぱラスボスは“あいつ”で決まりだな。

 こんだけ何もしなくてもダンジョンポイントが入ってくるなら“あいつ”が呼べるよな!

 いまから楽しみだ。



  ♦︎



 うん、モンスターが雑魚すぎてジョブチェンジしてます。いまのジョブは侍、レベル一からだから大変だったけどある程度頑張ったら無双出来るようになった。

 今は32階層、侍のレベルは25と少し格上だが、やはり上級職は強さが違うね。

侍は剣士と忍者が共にレベル50を突破しとかないといけないジョブだ。

 ここのダンジョンはボスがいないタイプなんだろうな。どこまで続いてるのかもわからないし。

 まぁ適当に頑張ってレベルを上げるか!


 無双しながら99階層、ようやく100が見えてきた。侍のレベルはいま88、できれば90行きたかったんだけどな。

 今日はここまでにして明日100階層に挑戦しよう。


 日本の家に帰ってきた。テレビをつけてみるとやっぱり行列が絶えない。

 ネットの書き込みは、

[まじカキヨム入れた人天使]

[俺もスキルもらえた]

[貰えたが火魔法]

[乙]

[身体強化だ!]

 ほうほう、色々貰えてるな。おれは当たりだな。

 アイテム使わなくていいのは悪くないし、どこまでも強くなれるのはありがたい。

 スマホが鳴ってまた武器を買いたいらしいのでいつもの場所へ。


「多いなぁ」

「すいません、拡散しちゃって」

「まぁ、いいけどね」

 とりあえず売りますか!

 ジョブを商人にして、

「レベルは?30なら星4だね。あ、FOのもすこしならあるよ」

「下さい!」

「ちょっと!横入りしないでよ!」

「ちっ!」

「まぁまぁ」

 という風に売っていると。

「レベル50だ」

「へぇ、どんなのがいいんだい?」

「できればFOの装備で」

「じゃあここらへんかな?」

「おぉ!これがいいぞ!」

 などと、剛の者が現れたりするし、

「剣士スキルもらったんですよ!」

「なら星1からだね」

「おぉ!かっこいい!」

 なんてのもあったりしていやぁ、儲けたわ。

 武器を強くして欲しいってのもあってやってあげたら喜んでいた。

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