第12話 ダンジョンメイカー
…やっぱりオーバーキルのようだった。鍛え抜いた剣とレベルはレッドドラゴンをあっさりと倒してしまった。
この勢いで他のジョブもレベル上げをする。とりあえずレベル120になったのでまた一からほかのジョブをレベル上げする。
何故かって?性分としか言いようがないよね。
日本に戻ってみるとダンジョンが出来ているのはとりあえず城壁の中だけのようだ。なぜ外にしないんだろう?悪ふざけかな?
ゴーグルアースにダンジョンメイカー、同期したやつ出てこいや!
ゴーグルアースはしょうがないにしてもダンジョンメイカーはやりすぎだろ?城壁の中に作るなんて。
とりあえずダンジョンを見に行くと人だかりができている。なんでも大魔導士がダンジョンを攻略するらしい。
大魔導士を一目見ようと野次馬根性でみてみるとあのパズルゲームの女の子だった。
………あの女の子も調子に乗り過ぎじゃね?
パズルゲームだよ?本当に攻略できるの?
俺は忍者の隠密を使って中に入って行った。
初手は順調だった。このまま倒せるんじゃないかと思っていたが、前衛がやられてパニクってるのかなかなか攻撃できない。
「くっ仕方ない」
俺は飛び出てモンスターを切り倒して行くとクレリックのハイヒールで倒れた前衛を治して行く。
「あ、おじさん!」
「うっせ!おじさんじゃないわ!」
「私凄いんだよ!パズルゲームって無限の可能性だよねー」
「パニクって攻撃できなかったのはどこのどいつだ!本当に死ぬんだぞ!」
「だ、だって、わたしならできるって言われたし」
「あっそ!なら頑張れや!」
「助けてよ!」
「なら帰れ!」
「いまさら帰れないよ!」
「じゃぁ知るか!」
いまにも泣きそうな女の子だが、それだけ危ないのだ、泣いたってしるか!
「おじさん仲間に」
「なるか!ぼけ!」
「すこしくらい」
「ならねぇよ!」
こいつを連れてきた奴らはばかなのか?
パズルゲームだぞ?
ダンパズという名前のパズルゲームらしいがコンボを繋げると火力がすごいらしい。
まぁ、コンボ出来ないとただのカスだ。
あと全て消し終わってからでないとダメージが出せないのは苦しいだろ?
「おじさん、前衛に」
「だから嫌だっての!」
「うわあぁぁぁん」
泣いても知らん!こいつの面倒なんてだれがするか!
「帰らないと死ぬことになると思うぞ」
「ひっぐ、はい」
とりあえずこのダンジョンは制覇しようか!
忍者装備でまだレベルも低いがちょうどいいだろ。
広いダンジョンのなかを駆け回りモンスターを片付けていく。
ダンジョンメイカーというからダンジョンを作っている奴がいるんだろうな!負けるかよ!
十階層になってはじめて門があった。ボス戦か?
中に入るとミノタウロス。
瞬殺すると宝箱が出てきた。
開けると金貨がはいってたが、嬉しくないのでインベントリに入れる。
すると奥に水晶があり、それもインベントリにいれると、
『ダンジョンコアが制覇されました。ダンジョンは消滅します』
「は?」
『転移陣に乗ってください』
俺は模様の書いてある魔法陣のようなところの上に立つと外に出られた。
後ろを振り向くとダンジョンは跡形もなく消えている。
「ははは!まだ途中かよ!」
周りにいる人は唖然としている。
「あ、あの」
「はい?」
「ダンジョンを攻略したんですよね?」
「はい、作りかけみたいだから今がチャンスですよ!」
「本当ですか!」
「本当です!」
「いますぐダンジョンに入れるやつは入れ」
「連絡しろ!」
もう周りは大騒ぎだ。
報酬の金貨目当ての冒険者がたくさんいて、その日のうちに殆どのダンジョンが攻略された。
♦︎
「くそっ!」
スマホをベッドに投げる。壊れるからね。
「あーもうせっかく作ってたのに!」
今度は攻略できないくらいのダンジョンをつくってやる!
パソコンでいろんなサイトのダンジョン画像を引っ張ってきている。
「金貨もたくさんあるし、罠もたくさん仕掛けて………」
暗い部屋の中で一人黙々と作業する男がいた。
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