第9話 無職
焦ってもしょうがないので、とりあえずテレビをつけていると、自衛隊が出動している。なんとか頑張って欲しいものだ。
それもこれもゴーグルアースを同期したやつのせいだがな!
これじゃビールも買えないじゃないか!
こんなことならもっと買い溜めしとくんだったな。
ニュースの内容は変わらず外出は控えてくださいとのことだった。
ネットを検索するとアプリを持ったもの同士でギルドを作ると言う話になってきているようだ。
街づくりのシュミレーションと同期したやつが城壁を作り、中のモンスターを駆逐して行くと言うことだが、うまく行くのか?
まぁうまく行ってくれることを期待しておくかな。
俺は残りのビールを流し込むと布団にくるまって寝てしまった。
“ドンドンドン”
朝からうるさいなぁと外に出るとオーガがいた。すぐに倒すが、なんで俺の部屋?
隣を見ると…隣人の死体なんか見たくはなかったな。
しょうがないのでここらいったいのモンスターを、退治しようとするが、一人じゃ大変だな。
と思っていたら男達がこっちに歩いてくる、手をあげているので敵対する意志はないと言うことか。
「どうしました?」
「いや、君もアプリを持っているんだろ?」
「えぇ、まぁ」
「それなら何のアプリと同期したか教えてくれないか?」
「『ファイナルブレイブ』ですけど」
「え!やった!これで武器が手に入るよ!」
「え?」
「ちなみに俺たちはFOを同期させてしまったから弱いんだよ」
いやしらんがな。
「できればでいいんだが、武器防具を売ってくれないか?」
「レベルは幾つですか?」
「レベルは5前後なんだが」
「ならあっちの世界の街で売ってますよ?」
「知らないようだがFOはお金の概念がないゲームなんだよ、だからあっちの通貨がなくてな」
あぁ、理不尽なゲームだな。
「星1なら沢山あるんで上げますよ」
「本当か!良かった」
色々と出して行くと自分に合うものをみんな選んでつけて行く。
「ありがとう!これ少ないけど」
「あ、ありがとうございます」
「こちらこそありがとう!連絡先を交換できないかな?」
「いいですよ」
と、連絡先を交換するとみんな異世界に転移していった。
♦︎
「アプリがこの騒ぎの原因です」
「それはわかっとる。だがこのままだと日本だけでなく世界が滅んでしまうぞ!」
彼らは国会議事堂でやりとりをしている。
「だからギルドを作りましょう!主要な都市に街づくりシュミレーションゲームの同期者を連れて行き、城壁を築いてもらうんです」
「中にモンスターがいるではないか」
「それを駆逐してしまえば中は安全になります!」
「本当にそれができるのかね?」
「出来ます!」
♦︎
なんか大変なことになっているみたいだが、俺は酒屋の親父を助けた代わりにビールをしこたま買わせてもらったので冷やしてアイテムボックスに入れている作業の途中だ。テレビを見ながら十分おきに冷凍庫からビールを取り出す。
城壁かぁ、城壁があればそりゃ外のモンスターには強いよなぁ、でもどこからモンスターが湧いてるかがわからんのだよな。
ビールを開けテレビを見る“ゴゴゴゴゴゴ”と迫り上がる城壁が映し出されている。
「おぉ」
と、思わず声が出てしまった。
そうか、街づくりシュミレーションアプリで異世界転移も良かったかもな。自分の趣味で街を作って行くなんて夢があっていいな。
ネットを見てみるとネットスーパーのアプリと同期させたり、モンスターを捕まえるアプリ、ロボットゲームのアプリを同期させてる人もいてビックリだ。
ネットスーパーは盲点だったわ。ほかはやっぱりFOがダントツ多いな。
次に多いのが
まぁ、何人がこのアプリをダウンロードしたのか知らないけど俺は俺でゆっくりやっていけばいいだろう。
城壁は順調に伸びているらしい。スーパーもチラホラ開店し出してきたのでホッとする。農村からは引っ越してくる人が多く見られるが。牧場などの土地はまだ逃げていないそうだ。自衛隊が守ってくれてるのかな?
モンスターが暴れた結果おれは無職になってしまった。
ビルが壊され社長が夜逃げしたそうだ。
無職でどうやって生きろと?
あっちで暮らして行く分には困らないが、こっちの生活がやはり合っている。
スマホが鳴って取るとまた装備をどうにかならないかという相談だった。こっちも職を失ってそれどころじゃないというと、あっちから売ってくれと頼まれた。
しゃーないなぁ!
この前のところで星3から4の武器防具を出すと喜んで買ってくれた。こっちの財布も喜んでいる。最後にこっちの自衛隊の偉いさんも来て買って行ってくれた。
ガチャに投資だな。
『ファイナルブレイブ』を立ち上げるとガチャに課金してガチャる。星3以上は確定しているのでやればやるほど儲かることになる。
これでこっちでの金も解決したな!
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