第6話

俺たち六人は、キャサリン少尉の案内のもと【ハンターオフィス】に向かっていた。

 俺たち日本人サイドの自己紹介がない?なら簡潔に同じ会社の先輩と後輩、そして後輩の彼女。以上、終わり。


「シンゴ、ここが【ハンターオフィス】だ!ハンターに登録すれば、【デバイス】がゲットできるぞ。」


 ここまで来るのに、キャサリン少尉達に色々な話をしていたら何故かキャサリン少尉との距離が近くなった。

 キャサリン少尉は俺のことを『シンゴ』と呼び捨てにし、ジョンソンとダニエルは『ブラザー』と呼ぶ。…何故だ?


「キャサリン少尉、ありがとう。とても助かったよ。」


「シンゴ、私のことは『キャシー』と呼んでくれないか?友人にはそう呼ばれるから…」


 そう言ってキャサリン少尉こと『キャシー』は俯く。彼女の耳が赤いのは気のせいだろう…

 和也達四人が俺とキャシーから離れこそこそと話をしているが、「先輩スゲー!」とか「御剣さんは女たらしです!!」とか「少尉が乙女になってる!?」とか「さすがブラザー!!」って全部聞こえてるからな。因みにセリフの順番は和也、田中さん、ダニエル、ジョンソンの順だ。

 どうやらキャシーにも聞こえていたらしく、プルプルと震えながら「ジョンソンとダニエルは、地獄の特訓に決定だ!!」と殺気を放ちながら小声で言っていた。くわばら、くわらば。



 そんなこんなで、ハンター登録を済ませた俺たちは受付嬢からいくつかの【デバイス】を見せられた。因みに、この世界の【ハンター】とはWeb小説やラノベによくある【冒険者】や【探索者】のようにSやらAといったランクが有るわけではない。有るのはこの世界を我が物顔で闊歩している【機械獣】を倒し素材を持って帰るということだけだ。


 和也と田中さんはそれぞれ【デバイス】を選んだようだ。しかし、俺はどの【デバイス】を見ても『コレだ!!』といった【デバイス】が見つからない。


「どうやら、シンゴ様にはここに置いてある【デバイス】が合わないようですね。」


「ン?相性があるのか?」


「はい。【ハンター】と【デバイス】との間にパスが通るようですよ?」


 なんだかよくわからんが、受付嬢の話ではそうらしい。


我が主マイ・マスター、聞こえますか?』


「ン?誰か俺を呼んだか?」


「どうしたンすか、先輩?」


「いや、今誰かに呼ばれた気がしたから…」


我が主マイ・マスター、スターティアの東にある遺跡にお越しください。』


 俺は受付嬢に遺跡の場所を聞き、そこへ向かう準備をするため【ハンターオフィス】を出る。近くで話を聞いていた和也と田中さんも付いて来るようだ。


「シンゴ?何処へ行く気だ!」


「キャシー、どうやら受付嬢の話によると俺は【デバイス】に呼ばれているそうだ。」


「わかった。私も付いて行こう!!ジョンソン、ダニエル、共に付いて来い!」


「「yes, ma'am.イエス・マム」」


 キャシー達も付いて来るらしい。どうやら皆、【デバイス】は手に入れたが肝心の【ライドギア】はまだらしく、付いて来て【ライドギア】を捕獲するようだ。

 【ライドギア】はガ◯ダムというよりゾイ◯に近いかもしれない。

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