ボタニカルな薬

 年に一度だろうか、薬剤師が病室を訪ねてくる。

「お薬について何かありますか?。」

との事だけど、具体的にどんな事が出来るのか、お互い分からないと思う。

 誰もが口をつぐみ、その場でシン・・・としていると。

 中原さんが口を開いた。

「ボタニカルな薬をね?

健康に良いんじゃないかと思うよ。」

と言われ、薬剤師は目を白黒させていた。

 中原さんはその様子を見て声を出さずに大いに喜んでいる。

 なんか、してやったりみたいに考えているのだろう。

 薬剤師をやり込めて何か楽しいのだろうか?

 まぁ何も娯楽や変化が全く無いし、こんなのが中原さんにとっての娯楽なんだろうな。


と言うか、ボタニカルって植物由来のって意味にするなら漢方じゃんと思った。

 でも黙っていた。

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