最終話は昨日より号泣してしまうんじゃないかと身構えて読み始めた次第でしたが…杞憂でした。
エレイシア王妃がどれほど誇り高く、他人を慮り、それ故に愛されていた人物だったか。庭園の花を見つめる王とマレリィ側妃のかわす会話から、それが染み入る様に感じられました。
白い花に遺されたのは、悲しさや寂しさではなく、ふと思い出した時に微笑む事が出来るほど、柔らかくて強い想い。月並みですが、人と真っ直ぐ向き合う事の大切さを諭された様に思えています。
少しずれたお話になりますが…エピソードとして、エレイシア王妃が非業の死を遂げていないのも、また素晴らしいところですね。
番外編ともなると、とかくそういう盛り上がり方をする作品も多い中、誰も傷つかない見事な大団円。しかも本編がより楽しくなってしまうだなんて、私にはもう得しかありませんでした。
これだけのものを新たに書くとなると手間も相当だったはずです。本当にお疲れ様でした。そして、新たな角度からの素敵な物語、ありがとうございました。
作者からの返信
続けて読んで下さってありがとうございます。
『人と真っ直ぐ向き合う事』
性別や国籍、しがらみなどに関係なく、三人が向き合って生きた結果が、この特別な関係であると思っています。
感じ取って頂けて、嬉しいです。
本編でサラッと書いたエレイシアの死。実は、今回病気で亡くなる場面も途中まで書いたのです。
マレリィに後を託そうと口を開くエレイシア…。う~ん、なにか違うな…。で、全部削除しました。
改めて託さなくても、そこまででマレリィと王には全部伝わっているはずですから。
書きたかったのは彼女達の生き様であって、彼女の死の瞬間でありませんでした。
結果、『素晴らしい』と思って頂けたなら、これで良かったですね。
完結まで書き終わっている物語に、再び息を吹き込むのは勇気がいりましたが、書けてよかったです。
最後まで読んで頂き、丁寧な感想も下さって、嬉しく思っています。
こちらこそ、ありがとうございました!
本編のリンクから飛んで参ったのですが、このタイミングで読むことができて本当に幸せです。確か以前にも一度リンクがあったと記憶しているのですが、あの時はついつい先を読みたくなってしまいました。
エレイシア妃は登場機会は少ないながらカウティスにも平等に愛情を注いでおり、素晴らしい方だったという印象が強い人物ですね。当時のカウティスの周囲の環境は、かなりツライものがございましたので。とても懐かしいです。
最後に出てきたこの庭園ですが、本編でセイジェが手入れをしていた場面もあり、非常に感慨深いですね。そしてフレイアのおかげでハルミアンがネイクーンにやってきたことを思うと、人の縁というものががもたらした深い尊さを感じます。
とても希望が持てる素晴らしい物語でした。
拝読させていただき、ありがとうございます。
作者からの返信
幸崎 亮様
読んで下さってありがとうございます。
この物語は、本編完結後に書いた物語になります。番外編というようなものは書くつもりはなかったのですが、本編青年時代になってから、エレイシア王妃を惜しむ声をいくつか頂きまして、書くことにしました。
エレイシアがどのような女性だったかは、もう説明はいらないと思いますが、幸崎様の仰る通り、彼女の人生によって繋がった縁が新たな情を生み、ネイクーンの先にまた繋がっていきます。
この物語だけのことでなく、人と人の繋がりはそういうものであって欲しいと願い、いつも物語を書いている次第です。……語ってすみません(笑)。
☆も♡もコメントも嬉しいです。
こちらこそ、ありがとうございました!