一年次終了
《マギガンスクール》に入学して三ヶ月で行われた、ランキング戦を勝ち抜いたダーク君とルビナは、順調に成長を遂げていました。
相変わらず属性として嫌われ者を持っているダークくんは教師や他の生徒からは嫌われておりゲームの性質上はハードモードに変わりはない。
それでも、地道な努力というのは、ちゃんと反映してくれる世界なので、自分の成長が窺えるのは嬉しいと思う。
初期ステータスから随分と成長を遂げました。
名前:ダーク・ネクスト
年齢:十六歳
性別:男性
称号:男爵子息、嫌われ者、マギガンスクール首席
固有能力:フルリフレッシュ
状態:体力値:150/300、魔力量:500/500
育成可能能力
体力:D 90/100
魔力:D 80/100
魅力:D 40/100
人望:E 70/100
戦術:S 66/100
運力:C 10/100
一年の訓練と試合を通してステータス表記がここまで成長を遂げることができました。
あれ以来カイザー王太子と戦うことはありませんが、一年次の最後に行われた試験でもお互いに全勝で終わりを迎えることができました。
その全てがアンナ・シリウスが登場したことで不思議に思ったが、それをダーク君が気にすることではありません。
「マスターもやっと人並みになりましたね」
「いきなりなんだ!」
「ステータスを確認されていたので、最初にあった時はゴミでしたが、随分とマシになりましたね」
本当にそうですね。人並みです。
プレイヤーの私としては、これでやっと戦いに赴ける程度まで成長を遂げました。
最初の試験を無事に乗り越えられたのが大きいです。
一年次で行われる二度目の試験は、カイザー王太子や、セバスチャンなどの上位選手と戦うことはなく。
下位ランキングの選手たちが、下剋上狙いの勝負ばかりだったので楽に勝利できました。
楽と言っても、相手の情報収集や能力の洗い出しなど作戦を立案するまでは、時間と段階を踏んで負けないように準備を怠ることはありません。
「ルビナも、ステータスが充実してきたんじゃないか?」
「当たり前です。私はマスターよりも優秀ですから」
ルビナとは掛け合いができる程度に、ダーク君との仲も良くなりました。
彼女がいう通りルビナの成長も著しいです。
実際に試験として戦闘をする彼女は、実践の中で経験値を得られるので、成長速度がダーク君よりも大きくなります。
名前:ルビナ
年齢:0歳
性別:女性
称号:アンドロイド、ダークの相棒
能力:全方位射撃
状態:体力値5000/10000、魔力量1000/1000
育成可能能力
体力:S 10/100
魔力:B 23/100
俊敏:D 70/100
命中:D 54/100
知能:D 20/100
魅力:A 15/100
《マギガンレディー》によって、体力や魔力は絶対値が異なることがありますが、ルイナは全ての項目はD以上になったので、かなりの強さを手に入れています。
何よりも起動させた時よりも見た目が美しくなり、体力がついて力強くなったように感じます。
「ですが、やっぱりマスターはモテませんね。二年次になれば、三人の《マギガンレディー》に指示を出して戦わなければいけないのに、相変わらず私以外の《マギガンレディー》がパートナーになっていただけません」
そうなので、一年次は《マギガンサポーター》一人に対して、《マギガンレディー》は一人でも大丈夫でした。
ですが、二年次になると《マギガンレディー》は三人一組に決まっているのでチームを組む必要があります。
それなのに二人目すら見つかっていないのです。
「まだ半年ほどあるんだ。見つけて見せるさ。それよりも一年次が終わったんだ。そろそろ俺の家に帰るぞ。準備はできたのか?」
「もちろんです。私の荷物はほとんどありませんから」
服などは学園側が支給してくれる制服や運動服を着まわしていたので、これから王都の街並みを歩くならルビナに服を買ってあげなければいけません。
ダーク君は一応男爵家の子息ですから、最低限の費用は持ち合わせています。
「とにかく、帰りは服を買って帰ろう。《マギガンスクール》の外に出るからずっと制服はおかしいだろ?」
「そうですね。せっかくですのでマスターが選んでくださいね」
「おいおい。俺はセンスがないんだぞ。変な服を選んでも文句を言うなよ」
「言いませんよ。どんな服を選ぶのか楽しみです」
こうして、ダーク君は一年次を無事に終えることができました。
しかし、彼のハードモードがこんなにも簡単に終わるはずがなく。
「えっ?」
家にたどり着いた彼を待ち受けていたのは両親の死という訃報でした。
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あとがき
どうも作者のイコです。
1話目完結です。
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