第13話 色々と重なりーの
帰宅後、父親に聞いてみたところ、
仰る通りなんですがァ………。何で俺が現実を解せぬ阿保みたいな表情を向けられねばあらんのじゃァ………。
ただ、使用についてはまだ控えて欲しいとのことだった。確かに今回割と大きな怪我をしてはいるが、もっと更に深刻────つまり体の一部が欠損などの、通常にしていれば治らない程の怪我の際に用いるために残して置きたいと。
まぁ確かにね。幾ら安価で出回ってるって言っても、前述の通り運送云々がある訳だし、今の時期的に
まぁ、どこかで新しく入手出来たらその分は好きにして良いよとのお達しもいただいたので、結局することは当初の予定と変わりないのですが。ということで次の土日はお出掛けです。
さぁ、平日が終わりまして。折角の休日ですからね。街散策しつつ
そう、思ってたんですが。それどころじゃなくてですね。
まぁ、何が起こっているか説明しますと。筋肉痛擬きと例の衝動が一緒くたになってやってきたということでございまして。しかも今回の筋肉痛、体の一部じゃなくてめちゃくちゃ全身なんですが、なぜ? 恨みでもあるんかワレェ………。
取り敢えずいつも通り金属パイプと共に家を飛び出してきたものの。信じられないぐらいの激痛が全身を走っている状態でまともに移動できる訳でもなく。それなのに武器を振り回したい欲求で精神が狂いそうっていうマジで意味不な状況でして。
そして、なぜ普通に移動できているの、という話につきましては。
なんか治ったんだよね、足の傷。
いや、これに関しては俺が一番驚いてる。傷の治りが速いなんてのを感じたことなかったし、最近になって調べるようになった
もしかしなくても、この全身筋肉痛擬きと例の衝動も、この急に治った傷と関連があるんでしょうがね。じゃなかったらこのタイミングで意味が分からない事象が重なる訳がないだろうし。ただ、だから何やねんっていう話ではあるんですが。
にしても、この状態で戦えるんでしょうかね。いや、やってみなきゃ分らんけどね。
一応色々と心配事は重なってるので、今回に関してはあまり森の奥深くに踏み込むつもりはない。怪我が本当に治り切っているのか然り、筋肉痛然り。適当に森の入り口付近で動き回っている魔物を襲って、気分が落ち着いたら変えればそれで良いだろう。今は現状維持を最念頭に多くべきだ。
食事事情に関しても、朝食は詰め込んできたものの、昼食は用意していない。普段は適当に途中のコンビニで買って来たサンドイッチやらおにぎりやらを食べて昼飯ということにしているが、今日は諸事情で余裕が無くて何も買ってきていなかった。そのため、できれば日が傾き始める前には撤退したいというのが正直なところ。可能であればそれより前に離脱したくはあるのだが。
まぁ、うだうだしていても仕方がない。先ずは隗より始めねば。
普段は
例の衝動のせいで思考が確実に鈍っている。危険を避けるために普段と違う行動をする、というのは。本末転倒も甚だしい。
ということで取り敢えず
まぁそういうことで、浅瀬であれば、普段と比べて安全に過ごせるような気が。
あー、無駄に緊張する。流石に一旦怪我した後だと気が引けるもんだね。
例の衝動と緊張とが合わさって意味わからん感じになってるけど。手が震えてる中でニヤニヤしてるのは確実にトリップしてる人だって。
…………じゃ、行ってくるかぁ。
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