花は再びの武士を憑依させる
花は先週良いことがあったのですよ。
数年ぶりに花の感性にドンピシャリな音楽と出逢えましてね。
毎日毎日、鬼リピしてはウッキウキワッキワキしとりましたですよ。
しかーし。
本日、週が明けての月曜日。
目が覚めた瞬間から激しい頭痛。
仕事しながらも目はシパシパ。
どうしてこうなった?
時を少し戻しましょう。
先週の金曜日。
帰宅路を歩く花に声を掛けてきたのは
「花は日曜の夜暇か?」
と聞かれましてね。
花なんていつでも暇ですからね。
「暇でござる」
と答えました。
するとあれよあれよとその場で飲みに行くことが決定したのですよ。
「日曜日の21時にドコドコの鉄板焼きの居酒屋でねぇ~着いたら先入ってて、私も先着いたら入ってるから」
ものの五分もかからずこの
恐るべしギャル力。
そうして迎えた当時。
約束の五分ほど前についた花。
初めてのお店で緊張している花。
「待ち合わせなんですけど~」と挙動不審な花。
入り口でわたわた。
気付いてくれたはるか殿。
半身になって手招きするはるか殿。
なんとか合流出来たのですよ。
内心は、もし居なかったらどうしようかと既に泣きそうになっておりましたね。
とりあえず生中を二つ。
お通しの枝豆と共に乾杯なのですよ。
はるか「何頼むか〜花は食えんもんとかある系?」
花 「
はるか「オケ。とりま適当に頼んどくわ」
花 「一任するでござるよ」
花 「はるか殿は本日は奉公ではござらんかったか?」
はるか「いやさっきまで店に居たよ。店にもよるけど日曜って暇だから帰って良いって言われるんだわ。それが分かってたから花を誘ったの。まぁ残る人も居るけどねー。あと連休とかだとまた全然違うかな」
などとやっていたのですよ。
そうしたらそこに声を掛けてくる人達が。
「オィーお疲れ。もう始めてんの?」
知らんギャル達の乱入なのですよ。
ゎゎゎゎゎゎゎわおっかねぇ!
はるか「いやー多い方が楽しいべ。友達読んどいたわ。これ中学の同級生の花。こっちは友達」
ギャル達「花ねー宜しく宜しく。私はサキでこっちがカナでこっちがチナミ」
花 「サキ殿にカッカ…ナ殿にチ…チ…チヂミ?」
サキ 「いやいや最後(笑)」
チナミ「それ韓国料理だから、チナミだから」
花 「あいや失礼。チナミ殿でござるな」
カナ 「花っておもろ」
はるか「でしょ?面白いと思ったんだよねー」
真ん中に鉄板の置かれた座敷席でギャル四人に囲まれる花。
どうしてこうなった?
これでは、ワイルドな牧羊犬の中に一匹だけ紛れ込んでしまった子豚の様ではないか。
ナウナウな~ナウナウな~。
怒られる前に羊さん達に丁寧にお願いをして集めなくては。
五人になったので改めて乾杯することに。
サキ「花も次ビールでイイ?」
(あ…レモンサワーがいいなぁ)
花「むっ麦酒で全然大丈夫でござりまする」
サキ「絶対違うヤツじゃん。ちゃんと言えし」
花「そっそれではレモンサワーを所望いたす」
改めて全員で乾杯となりました。
そして運ばれてくるお好み焼きの数々。
花は思いましたよ
「これ、焼いてる係になればあんまり喋んなくて良いんじゃないか?」
ピコーン。
さすが花、賢い。
一旦お肉を避けて生地をまじぇまじぇ。
さー焼くのですよ。
カナ「あー花イイよ。私やるわ。こーゆーの得意」
花 「さ…左様か。では頼まれてくれるかカナ殿」
ちゃうねんちゃうねん。
花は、うん、ね、目論見がね、うん。
はるか「あー悪い!ドレス、クリーニング出すの忘れてたわ。一旦店に戻るわ。適当にやってて」
取り残された初対面のギャル達と花。
どうしてこうなった!
お好み焼きが焼けるまでの間に行われた花への質問タイム。
職歴だったり趣味だったり休日の過ごし方だったり。
この辺りはまでは良かった。
しかし話題は次第にパーソナルな内容に。
サキが質問の幹を作り、カナとチナミで枝を増やしていく戦法。
あまり話したくない様な事も、ギャル達の連携と話さなければイケない空気感で話してしまった。
花の
「あー、そっか、んー『分かるとか』『大丈夫だよ』とか知った気になって言うのは簡単だけどさ、私が思ったのはさ『花、頑張ったんだな』って、しんどくて
花は号泣でしたよ。
だってだって三人とも花より歳下なんですもん。
なんでこんなにしっかりしておるの。
花なんだか恥ずかしい!
この後、みんなの飲むペースが上がったのは言うまでもない。
入店から2時間ほど経ったところでお店を出ましたよ。
ちょうどはるかも帰ってきました。
ギャル達「この後どーするよ。カラオケかホストクラブじゃね?」
花はどっちも行きたくねぇと思いましたよ。
カラオケならまだ良いんですけどね、ホストクラブなんて一ミリも興味が無いのですよ。
丁重にお断りしたのですよ。
ギャル達
「花それじゃねー。うちらもー友達だから!」
「絶対また遊ぼうな!約束だから!忘れんなよー」
夜の街へふらふら消えていく彼女たち
その背中を眺めて花は思いましたよ
「いや…一人も連絡先知らんけど…」
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