花に生活感を求めるな
生活感が無い。
これって比較的に良い意味で使われる事が多い気がします。
おしゃれだったり、片付けが行き届いて小綺麗だったり、そんな時に言ったりしますよね。
そんなお話しですよ。
花は前の職場の後輩と話しをしていたのですよ。
後輩は非常に多趣味だったのですね。
例えばキャンプ、登山、ジム通い、車、バイク、食べ歩きetc…多分まだまだ沢山。
花とはオセロの裏表みたいな後輩だったのですよ。
人の話を聞くのが大好きな花は以外と知識だけはあったのですよ。
ですのでその後輩とも会話が始まればぐだぐだタラタラ長いこと話していたものです。
後輩の多彩な話題。
それに対して花の話すことは
「コーヒーとお酒」
抽出方法で味が全く変わるとか、器具の種類で湯温の変化がウンタラカンタラ。
エスプレッソの抽出が上手くいってクレマがどーのこーの。
お酒はこの時期はジンにはまってましたの。
どのジンがマイルドで好みだったとか、なになには比較的に角があるから割材に向いてるだとか。
書いていてこんな話し、聞き手にとったら何がおもろいんじゃ
って思いましたよ。
後輩の手数の多さに対して、花はコーヒーとお酒の二種類でゴリ押しなのですよ。
話す割合は二人共同じくらいなのに、ですよ。
まぁ他にも花の生態を何となく知っている後輩が言ってきたのですよ。
「花さん今日何食べました?」
花「朝もお昼も食べてないから水分しか摂ってないよ~」
後輩「ちゃんとカロリーあるモノを口にしましょうよ」
花「あぁ確かにお茶とコーヒーしか飲んでないや」
後輩「いや、そーゆーことじゃなくて」
後輩「じゃあ昨日の夜は何食べました?」
花「パン」
後輩「その前の日は?」
花「パン」
後輩「じゃあその前の日は?」
花「ウ~ン覚えてないけど多分パン」
後輩「…最近お肉は食べました?」
花「パンに挟まってたソーセージ食べたよ~」
後輩「…野菜は?」
花「あっ野菜は食べた!」
後輩「へぇー何を食べました?」
花「キャベツ」
後輩「…キャベツ…と?」
花「キャベツだけ。キャベツオンリーさね」
後輩「どーやって食べたんですかー?」
花「ちぎってむしゃむしゃ」
後輩「???サラダとかでは無く?」
花「そーそーそのままむしゃむしゃよ」
後輩「味はどーしたんです?ドレッシングですか?」
花「だからそのままよー。ドレッシングなんてウチにある訳ないじゃーん、買っても使わないもん」
後輩は絶句してましたね。
花だって良くないとは知ってるですよ。
「年取って後悔するぞ」って良く言われるです。
後輩「花さんちの冷蔵庫って何入ってます?」
花「あー確かに何入ってんだろ?把握してないや」
後輩「今日帰ったら見てみて下さいよ、それで食べ物が無かったら写メ撮って下さい」
花はおウチ帰って冷蔵庫をまじまじ見たですよ。
その結果後輩に写メは送らなかったですよ。
翌日報告会なのです。
花「えっとまずはー、美味しそうと思って買ったけど手をつけてない缶チューハイが四列でしょー、買い物の度に買っちゃうから貯まるんだよねー。それにIPAと輸入ビールが二列ね。これは美味しかったら空き缶とっておくんだよー、また買いたいからね。この手は名前覚えらんないもん。それとジントニック用のトニックウォーターが二列ね。後はドアポケットにエナジードリンクとジンライム作る用のライム果汁があったわ」
後輩「…食べ物無いじゃないですか…」
だから花はとっておきを言ったのですよ
花「ふっふっふー、それともう一つあったのよん。ドアポケットに豆乳が。花はあーセーフって思ったのよん」
後輩「…花さん…豆乳って食べ物じゃないですよ」
花「えー豆乳はセーフでしょ?ソイラテ作るもん。栄養有るじゃん」
後輩「…はぁー…花さん、何食べて生きてるんですか?むしろどーやって生きてるんですか?」
花は思いましたよ
花をナメルナヨと
花をナメるのも大概にせーよと
イテマウゾコラァ
花は拳を握りましたですよ
そして花は後輩にビシッと言ってやったのです
「誰しもが人間らしい生活してると思うなよ!」
言ってやった、言ってやったのです。
後輩はぐうの音も出ませんね。
花の完全勝利なのですよ。
ちなみに調味料は塩と砂糖だけはありましたよ。
やっぱりセーフなのです。
この会話を覚えていた後輩が誕生日に炭酸水メーカーをプレゼントしてくれたのですよん。
炭酸水を切らす事が無い。
これを期に花は業務用に手を出す事になるのですが、それはまた別のお話し。
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