二章。その6『その後…』
あの一件から俺ら二人は付き合う事となった。
友達と会う段階も踏んでいないが、恋愛サイトによると友達からへの恋の発展は難しいのだとか。だから花園先輩の判断は、正しいとも言える。決してだめとも言っていなが。
まぁそんな事があり、あの夜は更けた。
しかもあの後。
*
「ねぇ結城?」
ん?急な呼び捨て。まぁそれより、なんか呼んでるし、まぁ取り敢えず何何?と聞き返した。
「私の推測からすると、私たちの家って相当近いじゃん?」
確かにそうだ。
互いに同じ駅の最寄り公園へいた事。おまけに星が瞬ぐ時間に。
「あれなんか急な呼び捨てですね。どうされたんですか?」
まぁ関係性が変わったんだし。口調くらい変わるのは普通か。
でもこの人なら違うかもしれない。俺の知らない最先端にあるかも知れない。
「まぁそれは彼氏、彼女、の関係になったんだしいいよね。あ、あとさ、結城私に敬語使わないでよ。」
それは無理だろ。だって先輩と後輩と言ったような関係なのだから。
「それは難しくないですか?学校とかでも敬語使わないと、なんでこいつだけ、とか、あいつ調子乗ってるな、とか色々言われそうじゃないですか?」
テンポをよく、自分の考えをできるだけ簡潔に述べる。
「あぁそれね。まぁそれはこういう二人きりの時とかだね。そりゃあ学校で敬語なしはないよ?あっだけど花園先輩じゃなくて、遥先輩って言ってね?二人きりの時は、もちろん呼び捨てでね?」
そうやって、透き通る声で質問を回答してくれた。
「わ、わかりました。花園……………」
やべ、綺麗に敬語と、しかも苗字先輩付で呼ぼうとしちゃった。
「むーやり直し。」
スマホのスピーカーから、むーと可愛い起こり方をする花園……………遥の声が聞こえた。
「分かったよ。遥。これでいいだろ?」
そうやり直させられた。なので次は遥お求めの敬語なし呼び捨てで言った。
「"⁉︎"これはこれで、なんか恥ずかしい。」
画面越しで顔を赤る遥が想像できる。それ程に声がぶれぶれで、恥じらいを持っていた。
「そ、そうですか。」
やべなんか自分も恥ずかしくなってきた。おいおい男のデレた顔見たい奴いないだろ。
そう思う。
「あ、そ、そうそう、話わ変わるんだけど……………」
少しまだ恥じらっているのだろうか、少し吃っている。
それより、なんの話だろう。何を話すんだこの人は。
「さっきも言った通り、私たちの家って多分近いじゃん?」
「うんたぶん、自分は赤穂に住んでるよ?」
住んでる場所を答えた。
なぜかというと、遥の家の地区も知りたいから。
「へー赤穂。結構近いね。私は東赤穂。2年前に丁度引っ越してきたんだ。」
ふふんと、した声で住んでいる地区を晒す遥。
そんな彼女も何処か美しい、声しか聞いてないのに………。
遥は魔法が使えるのだろうか、と思わされる。
魔法に名前をつけるなら。まぁメロメロとか恋射必中とかだろうか。まぁ言いたいことはとにかくかわいいという事だ。
それにしても引っ越した。
まぁそれは理解できる、小学校も中学校も、花園 遥という名前は聞いた事がないからだ。
「そうなんですか。だから小中遥らしき人はいなかったんだ。」
だがなぜ引っ越したのだろう。家族の事情って奴だろうか、それとも他の理由があったのではないか。
と、何処かで思ってしまう自分がいた。
「そ、れ、と、家がここまで近いなら、一緒に登校、できるよね?」
あゝ、それが言いたかったのか、と思わされた。
確かにそうだこの一つ二つ地区が違うだけなら、行く駅も同じだろうし、はたまた、登校する道も同じかもしれない。
「まぁそうだね。」
心の中で一緒に行きたいと、思ったが、こんなキモオタが言っても気持ち悪いだけだ、と考えた俺は言い出せずにいた。
「だから、時間を合わせて一緒に行きましょうよ。これから毎日。」
ここでまぁたおねぇさん風味を感じる声で電話越しに話す。
「そうだね。一緒に行こうよ。あっでも、時間どうする?」
一緒に行くことは自分も嬉しいし、楽しみなのだが問題は、時間だ。前回俺は7;10分に出た時8;15分に着いた、この時間ではぎりぎりだし自分も怖い、だとしたら、何時に出るのだろう、登校もまだ初日だし、そこら辺はあまりよく分からない。
「あ〜それね?まぁ6時半の電車だから、6時20分前後で。」
6時20分前後、ってめちゃくちゃ早くないか?こんなに早くに起きれるだろうか、自分は朝が弱いのだ、勘弁してくれ、とも言おうと思ったが、この人は生徒会長だ。そのくらい早く行かなきゃいけない理由があるのだろう。
だから、
「あゝ、分かった。6時20分前後でいいね?」
「うん、いいよ、それじゃあ」
「"おやすみ"」
*
と言ったような事があった。
おかげで今日は寝不足だ、まぁ寝たのがあの後2時間後……………要するに12時を上回る1時過ぎだったのだ。
これを毎日続けるのは少々面倒くささ、ともに少しの嬉しさがある。
今、朝飯を食べ終わり、歯を磨き、少なからず美容に興味がある俺は、ニキビ予防の洗顔料を使い、化粧水を塗ったくった。
時刻は5時40分、まだ時間はある。
その隙に、俺は朝飯を食べた食器を洗い、ソファなど至る所にコロコロを転がす。
そうしていたら、6時を過ぎた。
丁度良い頃合いだと思い、そのまま家を出る。
玄関の鍵を閉めて、って最近鍵穴の所の滑りが悪いな、と思いつつも準を果たす。
そのままマイチャリに乗り込みヘルメットをつける。
そのまま、道なき道を走り込んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます