第22話 [無生物テイマー、山賊たちと出会う]

 翌日の夜、俺とニヤは街の門でエリサと合流した。


「それじゃ、早速行くわよっ!」


 今回の作戦は事前に作戦を練っておいた。本拠地にて山賊らと出くわしたらそこで戦闘し鎮圧。いなかった場合はトラップを設置し、帰ってきてトラップに引っかかった瞬間に捕縛。

 本拠地にて山賊らと出くわしたらそこで戦闘し鎮圧。いなかった場合はトラップを設置し、帰ってきてトラップに引っかかった瞬間に捕縛。


 エリサをリーダーとしてことを進めることになった。メンバーはエリサ、俺、ニヤの3人のみだ。理由はもちろんある。


 山賊のメンバーは少なく、全員で6人。

 メンバーの役職を一人ずつ説明振ると、『使役者テイマー』、『暗殺者アサシン』、『銃士ガンナー』、『付与士エンチャンター』、『調理師クッカー』と、あとはリーダー。

 リーダーのギルという男の役職は先ほどの理由にあたるまので、『死霊術師ネクロマンサー』だ。人数を多めで行き、そこで死傷者が出てしまうとそれを利用されてしまうためである。


 危険な任務だが、ソフィに推薦をしてもらってなんとか同行することを許可された。


「ご主人さまぁ、おんぶ」

「自分で歩けニヤ」

「わたしのスキルはかなり体力いるから温存しとくのー」

「はぁ……。仕方ねぇな」


 まぁドラゴンと戦闘した時、一度スキルを使ったら激しい頭痛が生じたらしいし、リスクありきの代物なのだろう。

 しょうがなく背中に乗せ、目的地へと向かう。


 暗殺者と銃士の襲撃を警戒しつつ森を進み、本拠地近くの小川に到着すると、そこに人が水を汲んでいる姿が見えた。

 そいつは、山賊のテイマーだった。


「ッ! やっべ〜見つかった! 【召喚サモン:フォレストウルフ】! 応援を呼べ!」

『ワフッ。アォーーーン!!』


 俺たちを見るや否や、フォレストウルフを召喚して遠吠えをさせていた。

 するとすぐさま後ろから3人かやってくる。一人はフードを深くかぶってナイフを携えており、もう一人は巨大な銃を、最後は特に何も持っておらず、付与士だと思われる。


「お仲間呼んじゃって、さみしがり屋なんだなぁ御宅のテイマーさんは」

「合理的って言ってほしいなー。そっちは友達少なそうだけど大丈夫そ? ぼっちくん?」

「少数精鋭なんだよなぁ。石っころより小さい脳みそでよく考えてるな、山に隠れるアウトドア陰キャども」

「口悪ー」

「どの口が」


 このテイマー、中々口が悪い。勘違いしないでほしいが、テイマーがみんな口悪いというわけではない。俺とこいつの口が終わっているだけだ。

 開口早々悪口から始まるが、相手が動き始める。テイマーと暗殺者、付与士と銃士という2組に分かれる。


「僕らの相手はお前たちだ」

「陰から貴様らを葬ってやろう……」


 俺とニヤの目の前には、テイマーと暗殺者が立ちふさがる。どうやらこいつらとの戦いになるようだ。


「頭にぶち込んでやるぜッ!」

「騎士さん相手ぇっ!? え、エンチャントするからちゃんと守ってくださいねっ!?」


 大してエリサは残った銃士と付与士との戦いになるようだ。だが、近づけたらすぐに勝負が決まりそうだな。


「エリサ、あんな奴らに負けんなよ」

「こっちのセリフよっ。気張りなさいっ!」

「にひひ、復讐の時間……!」


 そして、山賊たちとの戦いが始まった。

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