第5話 入学式へ




あれから続々とクラスメイトが入って来て、今は8時30分。入学式は9時からのため、心做しか各々ソワソワとしている気がする。各々のマークをあしらったピンバッチを胸元に刺し、どっさりと机に置かれた教科書に記名する者、初めましての話に花を咲かせている者…

そんな中、私は人見知り街道まっしぐらに陥っているのである。中には「入学式、体育館まで一緒に行こう!」なんて声も聞こえる次第だ。1人で体育館に向かおうか、なんて立ち上がると



「時雨さん!一緒に行こう?」

「うんうん、そうだよ!」



可愛い可愛い琴さんとりめちゃんの2人組が手を引いてくれる。とん、と背中を押すのはクチナシさんと…



「あ、たぬです、組長の友達の…」

「初めまして、時雨です」



よろしくねー!なんてニコニコしながらクチナシさんに続いて背中を押す。とてつもないコミュ力だ。



「なんや、いっぱいくっついてるなw」



なんて好奇の目で見てくる煌光さん。あの…見てるだけじゃなくて助けてください。






廊下に出て体育館へと向かう。多くの人とすれ違う度、この学校の一員であることをひしひしと感じできていた。36人の大クラスに、毎日の寮生活。大学校と同じ単位制。楽しみで楽しみで仕方のない筈なのに、心に重くのしかかる不安。それを実感してしまうと、ふと脚が止まってしまった。



「時雨さんはここね!!」



前を歩いていた琴さんがぎゅうぎゅうと自分の隣に押し込んでくる。



「しーちゃん来たー!」



なんて言いながらそっと隣を空けてくれるりめちゃん。どうやら私が感じた不安に気づいたのだろう。心の中でそっと2人にお礼をして、体育館へと再び歩き出した。先程までの不安は、どこかへ消え去った気がした。





━━━━━━━━━━


p.s.私僕俺出しても良いぞ!出せ!という方はコメントしといてください😇

順を追ってストーリーに組み立てておきます


やっべ席順と部屋割りどうすっかな(少しづつお話進めていきますよ)



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る