▼総集編02&再開予告編『導入からミッション大詰めまで』

「よーし、それじゃ久し振りの予告編! 行ってみよっか!」


「ファン学がどんな話だったか、忘れてる連中も多いだろ。

 だからこれまでを振り返るのと、これからを見直すために、ここまでの流れを再確認だ」



●『世界』


「ここは”一回壊れて、しかし存続した”世界な? その爆心地となった東京は地上と地下の二重構造になってるが、あたし達のいるのは地下東京。

 ここがメインの舞台だ」




「しかし二十数年前、地下東京の西立川、昭和記念公園に巨大な地下ダンジョン”東京大空洞”が発生したのね。

 その範囲は結界化+隔離化されて”大空洞範囲”って呼ばれてるんだな」



「こんな大空洞範囲だが、学生自治が行われている。しかし公的な自治体の他、企業が幾つも進出し、大空洞から得られる権益を争ってる状況だ」



「派手な展開のある中で、あたし達学生は大空洞のRTAやアリーナでの勝負で遊んでる」



「そんな日常の中、東京の外からダークエルフが一人転入してきた、って訳ね?」



●『構造』


「さて、世界観とは別で、回を重ねて見えて来たファン学の”お話構造”からだ」


「ファン学は”ドデカい一本の話”ではなく、”中編くらいの日常話”の集合体なのね。 

 それは今の処、時系列順+DE子さんが主人公ってことで一本の話に見えてるかもだけど、基本は”途中抜いても良い感じ”な作りで出来てるから、途中参加もOKね?」


「でも、お前、判定の説明とかあったり、新規登場人物とか、いろいろあるだろよ?

途中参加出来んの?」


「判定などのルールは、それが始まったらその都度、解説することになってる。

 だから別に”憶えなくても、そのときの説明だけ見てればいい”訳だ」


「その上で、判定はその結果がこんな感じでグラフィック化されるからね?」



「ぶっちゃけ、”デカい数字出した方が勝ってるんだなあ”くらいの感覚で見ていても大丈夫。

 漫画とかで、カードゲームものや、スポーツものとかあるけど、デッキの挙動やルールを全て理解出来てなくても面白いよね。

 あれは演出によるものだけど、ファン学でもそういう方法を採用している訳ね」



●『物語』

「さて、ファン学は今の処、以下の”編”まで進行しましたの』


■『目覚めたらダークエルフになっていたことありますか?』編

■『チュートリアルはドラゴンバスターの見学です』編

■『とりあえず一回死んでみよっか?』編

■『憧れの君が唄う日常の記憶』編

■『世界が変わるたった一日のこと』編

■『自分が知らない自分の物語』編


『結構有るねえ。

 それぞれ、どんな感じかな?』


『一行解説で行くと、こんな感じですわね』


■『目覚めたらダークエルフになっていたことありますか?』編

:序章。DE子が大空洞範囲に転入するまでのいきさつ。


■『チュートリアルはドラゴンバスターの見学です』編

:転入初日、学校前でランダムエンカウントの駄竜と戦闘。


■『とりあえず一回死んでみよっか?』編

:駄竜を倒した先輩達とDE子の大空洞RTA一回目。


■『憧れの君が唄う日常の記憶』編

:日常編。学校での同級生やグループの話。


■『世界が変わるたった一日のこと』編

:世界のルール。判定システムとレベルアップの方法。


■『自分が知らない自分の物語』編

:DE子達が、友人ユニット相手に大空洞RTAを行う。


「各編、役割みたいなのがキッチリ分かれてる作りですわね」


「うーん、もうちょっと濃いめで行ける?」




■『目覚めたらダークエルフになっていたことありますか?』編


「これはホントに短い”編”ですわね。

 東京大空洞ではよくある”巫女転換”というTS。

 それが外部のDE子に生じてしまい、彼女? が進路を変えざるを得なくなるという、そんな流れですわ」



「DE子が見る”不安”の夢の話とか、ちょっと触れてるね。

 あと、この”ファン学”が、ある事変を総合的に見るためにAIが当時の記録ベースで書いてる”物語”だということも」


「そう。ある事変を知るために、いろいろなことが起きていたから、片っ端から当時を再現していこうと、そんな”物語”ですの、コレ」



■『チュートリアルはドラゴンバスターの見学です』編


「DE子の転校初日。正門前で出会った私は、彼女を連れて正門通りを歩いていましたの。

 そうしたら――」



「駄竜が地脈からランダムエンカウント?」



「マー大変でしたけど、そこに、私も所属する大空洞探索ユニット”エンゼルステア”の先輩衆が到着。即座に討伐となりましたの」



■『とりあえず一回死んでみよっか?』編


「DE子は、私達の”エンゼルステア”の新規加入メンバーだったんですのね。

 先輩達はDE子の研修? 的に、東京大空洞へのRTAを行いますの」



「第一階層は大地のない空の世界。ワイバーン達の巣をくぐり抜けて、ボスワイバーンと戦闘だね」



「ええ。皆のRTAは実況され、大アリーナでポップコーン頂きながら見ることが出来ますわ」



「でまあDE子はミッションクリア後の不慮の事故で一回死んで、大空洞範囲の主社である大空洞浅間神社でリスポーン」



「リーダーであるハナコさんに連れられて、大空洞範囲の生活みたいなのを教えられながら帰宅、……という処ですわね」



■『憧れの君が唄う日常の記憶』編


「さて日常編。転校初日が慌ただしく過ぎたので、二日目からはスクールライフスタート! DE子は同級生のミツキさんと仲良くなりますが――」



「一年生の”顔役”であるピグッサンにシメられるかと思ったら、もの凄く気に入られてない?」


「ピグッサンも親分肌ですけど、話せる人ですものねえ」



「そして帰宅中、浅間神社に寄ったりしながら、ハナコさんの過去の話を聞いたりした訳だね」


「ええ、この、死んでも生き返る東京大空洞で、――ハナコさんが人を殺したと、そんな不確かな話ですわ。

 あったかもしれない。誰も憶えてない。

 如何にもこの東京らしい話ですの」



■『世界が変わるたった一日のこと』編

「そして休日! エンゼルステアは触手のニックが経営する軽食屋、その地下にある小空洞でDE子のレベルアップ会議ですの。

 ニックはこんな感じの人ですわね」



「これは触手じゃなくてユムシ! ユムシ!」


「二度言わなくて良いんですのよ? ともあれこの東京大空洞、実は大空洞を管理する”母無き母”によって情報化かつルール化されていますの」


「大空洞発生直後は知られてなかったけど、後に解析されて、今は私達が自分からそれを操作出来るシステム。

 それが――」


「ええ。この”キャラクターシート”を使った”判定システム”と”レベルアップシステム”ですわ。

 実はこれまでの戦闘なども、このルールによって動いていたと言うことで、DE子にはこれらのルールが明かされますの」



「そうしたらミツキさん達が、ボスユニコーンに追われてトレインしてきちゃって……」



「ええ。判定の実戦! そんな感じで討伐の後、レベルアップ処理をして終了ですわね」


「ホントに世界の見え方が変わる一日だよね……」



■『自分が知らない自分の物語』編

「さて、現在進行した最後となるこの”編”では、私、DE子、梅子の三人で一年組のRTAに出場しますの」



「競合ユニットは、何とミツキ達の一年組ユニット”しまむら”。

 ファッションユニットだと思って油断すると、相手は浮島を結ぶ注連縄回廊を自分達で作れるから、あっという間に先行されちゃうんだよね」



「まあDE子も楽しんでますけどね?

 ともあれ終盤、最後の注連縄通路を渡り切るのはどちらか!

 そんな濃いめの勝負をして――」



「ええ。決着しましたの。

 ガッツリ、濃いめの勝負でしたわね」


「そう。それでお互いが理解を深めたね、みたいな流れになったら――」



「ボスワイバーン登場!!」


「ええ、コレを倒さない限りミッションクリアになりませんわ。

 そして来週から始まる”自分達の至る地平”編。

 私達によるボスワイバーン討伐は出来るのか。

 御期待頂けると幸いですわね……!」



「…………」


「……自分、何も言わない内に予告編終了してない? だよね?」


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