第4話悪の秘密結社

左源太は殺し屋名簿をパラパラ捲っていると、「悪の秘密結社」とあった。

ダークホースと呼ぶらしい。

早速、ダークホース代表に電話をかけた。

「誰だ!私の番号を知っているのは?」

「左源太と申します。コードS3です」

「な、なんと!トリプルSのお方でしたか。失礼致しました」

「おたくが率いるダークホースは暗殺も出来ますか?」

「もちろんでございます。依頼費用は5000万円からですが……」

「1億円で」

「いいでしょう。ターゲットは?」

「後でFAXします。婆さんです。病死にみせかけて殺して下さい」

「分かりました。今回は首領である私が直々に仕事致します」

「じゃ、お願いします」


ダークホース首領は、興奮気味でFAXを待った。

そこには、住所とターゲットの名が。

「金田の婆さんかぁ〜。ジキタリスを使おう。心臓発作に見せかけよう」

首領はヘリコプターを用意させた。

もちろん、部下に操縦させて。

夜に、金田婆さんの豪邸の真上にヘリを旋回させて、首領は飛び降りた。

背中にはパラシュートを背負っている。

上空でパラシュートの紐を引っ張った。

パラシュートは開かない。サブのパラシュートも開かない。

首領は焦った。しかし、パラシュートは開かなかった。


あ〜れ〜


ドカッ!


ダークホース首領は豪邸の隣のコインパーキングに墜落した。

死体は肉団子になっていた。

2日後、朝刊に、

「秘密結社ダークホース首領死亡!ダークホース解散」 

と、あった。

左源太は通勤中新聞を読み、地団駄を踏んだ。

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資産家連続殺人事件3 羽弦トリス @September-0919

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