第3話ハンニバル・ネクター博士
世界10大殺人鬼の肩書きを持つ、ネクター博士に左源太は電話した。
呼び出し音が鳴る。
直ぐにネクター博士は出た。今まで、ターゲットを逃したことのない暗殺者は、流ちょうな日本で、
「もしもし、こちらネクターだが」
「ネクター博士ですか?僕は左源太と言います。トリプルSです」
「ほう、トリプルSの方とは。早速、ターゲットはどこでしょうか?今、丁度、日本にいましてね」
「場所は、名古屋市中区◯◯町◯◯1丁目10番3号です」
「ほう、左源太様。金持ちのババアですね?」
「そうです。事故に見せかけて殺して下さい。報酬は1億円です」
「いいでしょう。三日以内に殺します。準備があるので」
「ネクター博士、楽しみにしてますよ!」
左源太は広い1回のリビングにおりて、金田婆さんの話の相手をした。肩のマッサージをした。
【婆さん、あばよ!昨日確認したが、あの金庫は私なら簡単に開けられるわ!せいぜい、今を大事にしろ!】
「左源太先生、ありがとう。ロマネ・コンティでも飲みませんか?」
「良いですな」
2人は、クラッカーにキャビアを乗せてロマネ・コンティを楽しんだ。
1969 年ものだ。
地下のワインセラーには何十本も、ロマネ・コンティが眠っている。
総額3億円。
ネクター博士は、医師だ。入院患者を7人殺し、警官3人殺している殺人鬼だ。
ネクター博士は長野の山中で、ソロキャンプを楽しんでいた。
明日、特急で名古屋市に行けば良い。今夜は、キャンプを楽しもう。さすがトリプルSの依頼者だ。婆さん一人殺るだけで1億円とは。
ネクター博士は昼間山中で見つけた、赤いカサのキノコを何本も焼いて食べた。
肉とキノコを食べた。
酒が進み、美味しかった。
そして、テント中に入り寝た。
しかし、夜中になると腹痛を感じ、ヤブで排便した。冷や汗をかいてきた。それから、視界が歪む。ネクター博士は呼吸困難を起こした。
あの、キノコが原因だった。そう、ネクター博士はドクツルタケを大量に食べたのだ。
嘔吐、下痢を繰り返し、呼吸困難を起こし朝にはネクター博士は冷たくなっていた。
そんな事を知らない、左源太は3日経っても音沙汰ないので、またも殺害に失敗したことを認識した。
左源太はソファに座り、殺し屋名簿のページを捲った。
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