第105話 消滅させる
全員で別れる莉里亜たちはそれぞれ別方向へ移動する。ヒリリトンは土魔法で大量のゴーレムを召喚して
アスモたちはアルプトを追いかけて上空に飛び立つ。残った莉里亜たちはすぐに皇宮に向かう。莉里亜の後を追いかけるタツキたちは莉里亜が何を考えているのかを聞き出す。
「莉里亜!!!何をする気なんだ!!!!」
「黒魔女を消滅させる。彼女がいるからルシファーが強いのよ。彼女が消えれば、ルシファーも大人しくなるはず!!!」
「そうだといいんだけどね〜〜〜」
ランウェルがそう言うとルシファーの気配が感じて上空を見上げる。
「何をしようとしているのか知らないけど、やらせないぞ!!!!!」
「シロちゃん!!!!!」
莉里亜が叫ぶとルシファーの攻撃が白い魔法陣で防がれる。白龍の防御壁によって莉里亜たちは守られる。ルシファーは上空を飛び白龍を先に仕留めに向かう。ランベルは白龍の援護に向かおうとするが莉里亜はそれを止めさせる。
「ランベルさん駄目です!!!!」
「ですが…!!!!白龍は一人で黒龍も相手しているのです!!!それにルシファーが加わったら!!!」
「大丈夫です……!ウルファ!!!!!」
莉里亜はウルファのことを呼ぶがハンスはウルファが死んでいることを莉里亜に伝えるが莉里亜は首を横に振る。
「リリアンちゃん!ウルファはもう…」
「大丈夫ですよお父様、ここに来る前にちょっとしたことがありまして…」
「ちょっとした???」
ハンスが首をかしげているとステロンは黒い光がルシファーに向かっているのが見える。その黒い光はルシファーに近づくと光が飛び散りその姿を見せる。灰色のウルフカットの髪に赤い瞳孔の青年は蝶のようにカラスの翼を4つ持っている。
「よう、あん時はよくも殺してくれたな!!!!!」
「はぁ?!?!?!?!?!?!?!?!?!」
青年は剣を振り下ろしルシファーを地面に叩きつける。今までもウルファの姿とは異なる姿をしたウルファはルシファーを見下ろす。
「あれでも、一応はウルファなんです。姿はだいぶ違いますけど、ちゃんとウルファなので、気にしないでください」
「そう、か…。あんなのがいるだな。おいら初めてみたぞ」
「私も初めて見ました。でもあれはアルプトが持ってきたやつなので、私もよく知らないのです」
「あいつが??」
「はい、もしかしてご存知ですか???」
「いや、知らない」
ランウェルはウルファを見つめながらそう答えると全員は走り出す。ルシファーの元まで降りるウルファはルシファーを見つめる。
「おい、気を失ったフリをしているつもりか??」
砂埃が晴れるとそこにルシファーの姿はない。ウルファはルシファーの気配を追うと背後にいるのがわかる。ウルファはルシファー胸ぐらを掴む。
「なぜわかる!!!!」
「お前の気配はお見通しなんだよ…!!この体のお陰でな!!!!!」
ウルファはルシファーを離すと音速を超える速さでルシファーの腕を切断する。切られた腕を見るルシファーは痛みで悲鳴を上げる。この痛みは今まで何度でも味わってきたはずなのに、これほどの痛みは味わったことがない。
「なんだ…!!これは!!!!!!!」
「痛いか???痛いよな?????俺の痛みは、こんなのもじゃなかったぞ!!!!」
ウルファはルシファーに刃を振るうがルシファーはそれを避ける。瞬時に腕を再生させて
「そうやって、何度も逃げるのか???」
「くそっ!!!!」
ルシファーの相手をウルファに任せて莉里亜たちは皇宮に入る。皇宮の周りに居た
「ここになにかあるのか????」
「黒魔女は、この地下で復活しました。リリアンの体を使って」
「それがどうした??」
「アルプトが教えてくれたんです。黒魔女は自分の身体を生贄にして厄災となっているって。彼女は身体がなければこの世界で居場所がない。だからあの儀式の魔法陣を破壊できれば、彼女はリリアンの身体から追い出されるはずです!!!」
「なるほどな、それには戦力が必要だね」
「はい!!!みんなの力が必要なんです。協力してください」
「おいらにできることは何でもするぜ、黒魔女様!!」
「私、莉里亜ですけど…」
「黒魔女様に代わりはないよ!」
「やれることはさせてもらうよ!!!」
全員は皇宮の地下へ向かうと少しだけ崩れており下まで降りるのに慎重になる。莉里亜はゆっくり降りるが下に向かうに連れて崩れてしまっている場所がある。
「これじゃ、下まで行けない…!!」
「リリアンちゃん、お父さんに任せて〜〜」
ハンスは氷魔法で階段の形に凍らせていく。莉里亜は嬉しそうにハンスを見つめるとハンスは役に立てたことに嬉しさを見せる。
「これで下まで行ける…!!みんな気をつけてください」
「公女様、俺らは先に下に行きます」
ランウェル、ステロンはコウモリのような翼を生やして先に下に降りていく。やっとのことで下に到着するとランウェルたちは地下室の扉を開けずに待っている。
「先に入っていても良かったですよ?」
「俺らだけじゃ、対処難しいからさ…」
「どういう意味ですか??」
莉里亜は扉の隙間から中を覗く。中は莉里亜が想像していた状況と変わっていた。
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