クリスタルバスケ・ワールド

飛翔鳳凰

第1話 完成された無限と課題

 クリスタル大会優勝から巨額の富を得た斎賀高校、その巨額の富を得て日本国内で大規模な爆発が起こり、国を牛耳るゴミ共は被害者ずらしてテロを批難、一方的な暴力はおかしいと唱えた。


 話し合いでは、あちらは法律で反論を許さない理不尽を行っている。


 このテロ行為は世界中の正義を毛利 薫(もうり かおる)が掻き集めたとか、無論、真意は分からないが、毛利の儲け話に乗った者達からは神のように崇められていた。


 そして、準優勝で終わった霧崎 翔太(きりさき しょうた)に優勝賞金を差し出し、翔太の同某を吸収、二人の軍師が手を組んだ。


 警察も国に疑問を持つもの達は存在するだろう。


 マフィアに負けて脅された正義の警察もいる。


 そんな拷問からの奴隷警察にとっては、死こそ救いとなるだろう。


 残酷に胸を痛めながらも日本のゴミ共は排除された。


「後は、この日本を属国としてるゴミ連中を消すだけだな。」


 毛利は中国や韓国に面会した。


「我々の国の要求はこちらになります。」


 その巨額の請求に対して中国と韓国は激怒した。


「こちらが渡すのは、こちらの方々です。」


 そこには中国や韓国を罵っていた老害達がずらりと並べられており、こんなことを言う。


「両国にとって仇を討てるチャンスです。オークションになってしまうと呈示した金額を超えそうですが………如何します?」


 中国と韓国は、言い合った。


「適材適所と言いますが、毛利とはこんなにも無能な人間までうまく使えるとは………」


 中国と韓国は恐怖した。


 それと同時に、狂喜を浮かべていた。


「コロナウィルスのワクチンが最初に出た国、それがコロナを発症させた国だろう。しかし、日本のゴミ共にコロナの実態を知るものがいるかどうか、あれが何の目的なのか、いずれ明らかになるでしょう。そんなことよりも、正義の国と内密に同盟を結ぶ。無論、支援は望まないことにする。最悪、この腐った国を捨てる。」


 毛利が翔太に今後の方針を話すと、翔太は付け加えた。


「クリスタル世界大会も頼みますよ。」


 毛利はそれを聞いて、久しく忘れていたバスケのことを思い出していた。


「そうだったな………」


 毛利が翔太の言葉の意味を理解すれば、翔太にすべてを任せた。


「全く、私達を本気で信頼するなんて、覇業をなすなら誰も信じないのが鉄則なのでは?」


 翔太が冗談を言うと毛利は笑って返した。


「俺達は『兄弟』であり、『義兄弟』なのでは………?」


 それを言われて笑う翔太、二人が久々にバスケットコートを眺めると、そこには神崎 真琴(かんざき まこと)が居た。


 神崎は充実した連流が遅れるようになり、成長スピードは異常だ。


「いいぞ、その調子で来い!!」


 神崎を相手にしている男が最強と呼ばれた神崎をしごいているようだ。


「す、凄まじいですね………」


 二人の攻防に翔太が驚いている様子を見せた。


 それに対して、毛利が尋ねる。


「それはどっちに対してだ?」


 神崎がその男に仕掛ける。


「インフィニティ・シャッフル!!」


 クリスタル大会・決勝戦で見せた神崎の究極技だ。


「流水・絶………いや、皆無!!」


 その男がすべての流れを無にしてしまう。


 しかし、この男の必殺技は二撃目に真価を発揮する。


 神崎の体が『吸い寄せ』られた。


「ッ!!?」


 戸惑いを隠せない神崎、決勝で神崎が相手をしたのは『流水のレジェンズ』であり、目の前の男ではない。


 神崎を相手にする男が戸惑う神崎を見て言う。


「どうした? この技は上杉 芯(うえすぎ しん)にとって10%程度の技だろうな。」


 受け止められた神崎が反論する。


「いや、皆無の方は60%だろ? 上杉 海(うえすぎ かい)先輩………」


 そう、先程のは『兄弟』や『義兄弟』の話、決勝の相手が上杉の兄だったということだ。


 故に、試合中、降伏勧告をされた。


 そして、志が同じという兄からの説得、それを押し切って優勝を飾ったのは斎賀高校だった。


「海先輩………最後の試合、本気出してたんですか?」


 神崎が尋ねると上杉 海はこう返した。


「………それを聞き出すなら、今の実力の5倍は上げてくるんだな。」


 それを聞いた神崎は武者震いした。


「今の言葉で迷いが消えましたよ………我は『無限のレジェンズ』………全力で行かせてもらいます。先輩!!」


 今までと雰囲気が変わったことに、上杉 海も気を引き締める。


「良いだろう。本気で行く!!」


 流水の極意に対して、神崎はインフィニティ・シャッフルで対抗する。


 神崎のインフィニティ・シャッフルとは、神崎が持つ全てのドリブル技術を活かした必殺技、無限の組み合わせ、無限のドリブル技術、ドリブルのすべてを詰め込んだ最強の必殺技と言える。


 しかし、それが通用しない。


 神崎の中では、いや、誰から見ても、無限の種類、無限の変化を見せる必殺技など、止めれる者など存在しない。


 当然だ。


 無限の攻撃を誰が回避できるだろうか?


「なぜだ!! なぜ、俺の『インフィニティ・シャッフル』が通用しない!!」


 上杉 海は、神崎の無限による変化に対応している。


「違う。神崎は上杉 海や上杉 芯、その誰よりも才能を持っている。それに、通用しない訳がない。」


 二人の1 on 1を見つめる毛利が言う。


「くそッ!!」


 神崎が軽く維那された。


 流石は流水、あの無限の変化を受け流す。


「見事だ………しかし、今のは海先輩もやっとだった。」


 上杉 海は神崎に背中で語る。


 しかし、振り返れば、表情でバレてしまう。


 切羽詰まった表情を後輩に見せれなかった。


「あの技(インフィニティ・シャッフル)は完成している。しかし、海を打ち取る事ができていない理由、それは………」


 毛利が回答を言おうとする。


 しかし、口を閉じてしまった。


 翔太が意地悪く言う。


「あれ? 軍師が選手を導かなくて良いんですか?」


 その言葉に対して、毛利は黙り込む。


 少ししてから口を開いた。


「あいつは俺にだけは言われたくないだろうな………」


 最強を過去に惨殺した天才、その事実は国が捻じ曲げた。


「ふぅ~~~、やれやれ、なんでこんなチームに負けたのか、理解できませんね………あの時、上杉 芯も流水のレジェンズと上杉 海に実力が及ばなかった。技の威力も質も全てにおいてうちが勝っていた。それなのに負けた。あの計略には驚いたよ。最後に勝敗を別けた。」


 神崎の膝が折れる。


 体力の限界を迎えたのだろう。


「あの試合は、流水だけでなく、無限の技に次元、超人、魂に智謀があったからだ。流水と超人の分野で負けていたが、こっちにはコマの種類が多かった。無論、勝敗は1%もなかっただろう。上杉 芯も満身創痍でしたからね。」


 神崎が仰向けになって大の字を描いた。


「あ、ありがとうございました………」


 先に部室へと戻った上杉 海が横たわる。


「インフィニティ・シャッフル………『無限』を抑え込むのも骨が折れるが、『無限』であって、『無限』ではない………」


 無限であって無限でない。


 そのことに気付いているのは何人いるだろうか?


 完成された無限が無限ではない。


「コレがジャパニーズのバスケットですか?」


 無論、クリスタル大会決勝の試合くらいは見てもらえるだろう。


「アメージング!! ドシテこんなチームが勝てるんデスか!!?」


 そう、完成された無限はバスケ馬鹿共に見切られて当然だろう。


 そう、どうして勝てたのか、誰がどう見ても負けるはずの試合だった。


 バスケだけでみれば斎賀高校の負けだろう。


 しかし、バスケだけの人間には超えられないものを持っている。


 それが『上杉 芯』と『毛利 薫』だ。


「What? ウエスギ シンはデない?」


 バスケだけの人間は落胆する。


 そう、上杉 芯のバスケを体感してみたいからだ。


 しかし、上杉 芯のバスケはバスケで負けている。


 負けを勝ちに変える厳しさはのうのうと生きている無能共にはできない話だ。


 のうのうとバスケをしている連中、その中の王者、上杉 芯という選手はトランプで言えばジョーカー、全てに勝てるが一枚しかない。


 他のカードは4枚存在する。


 それは、持久力ということでもある。


 不正な試合、不当なルールの強要、それらも超えて勝ってきた。


 小学生という未熟な体で親を病院送り、寝込みを襲われるような環境、そんな中で生きてきた。


 世界には、恵まれない子どもたちがたくさんいる。


 自分を天才だとほざいてるゴミ共が羨ましい。


 海外なら拳銃を子供に向けるクズ親もいるだろう。


「………ウエスギ………シン………」


 一人の男の目に上杉 芯のプレーが飛び込んでくる。


 周囲のバスケバカが言う。


「シカシ、ウエスギ シンのマグレアタリにはオドロキデース!!」


 一人の男が呟く。


「………マグレ? チガウダロ!!」


 その男が感情的になって陽気な男の頭を押しつぶす。


「ウエスギはそんなrackだけのバスケじゃないダロ!!」


 男が言う。


「アイツは命を賭けてルンダヨ!!」


 そして、海外では銃だけでなく、権力も恵まれない子供相手に容赦はしない。


「サイガコウコウはオレがタオス!!」


 

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