第3話

「正義を執行する」

 

 学園に血の雨が降る。


「……ッ!!!」


「……ぁ」


「……」


「っ!!!」

 

 学園を占拠していた数多のムンド教団関係者を次々と処断していく僕はひたすらに返り血を浴び続けていた。


「来た」


「……ッ!」


「……ッ!」


「遅いよ?」


「ば、馬鹿な……ッ!」

 

 大広間のところで僕を待ち伏せしていたムンド教団の人間を一瞬で殲滅し、先へと進んでいく。

 どれだけ人を集めていようが僕の障害には成り得ない。


「後は……三人か」


 軽く三十人はいたであろうムンド教団の人間は既に十分の一以下である……残っているものは強敵というわけではなく、統率のとれていない雑兵だろう。

 

「ラスト」


「あぁぁぁああああああああああああああ!!!」


 軽く二人を蹴散らし、これで最後。

 逃げ惑っていた最後の一人の首へと僕は断罪の鎌を振り下ろす。


「っと」

 

 最後の残された一人が僕に殺されると共に上げた断末魔。

 そこに込められた膨大な魔力を敏感に感じ取った僕は魔法を使ってそれをシャットアウト。

 最後の一人が残した断末魔による影響を防ぎきることに成功する。


「……あの人、こんな末端にまで影響を与えられるようになったんだ」

 

 僕は最後に殺した一人を念入りに焼却処分する僕はぼそりと言葉を漏らす。


「まぁ、これで良し……サーシャも無事に保管庫を開放出来たようだし、学園は無事に奪還終了かな?……後処理残っているけど」

 

 僕が盛大にぶちまけた血潮の数々。

 それを処理するのにも時間はかかるだろうが、一応学園の奪還には成功したと言えるだろう。

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