第9話
中間テストを圧倒的な点数でもって終わらすことの出来た僕たちはレイン先生の部屋へと集まっていた。
「それではみなさん、中間テストお疲れ様ですわー!!!乾杯!!!」
「……」
クラスの中心においてアリスがジュースがなみなみと注がれたジョッキを掲げる。
「「「乾杯ッ!!!」」」
そして、それに合わせて他の生徒たちもジョッキを掲げて叫ぶ。
なんか、これからお酒でも飲むかのようなテンション感ではあるが、僕たちが飲むのはただのジュースである。
今、僕たちはレイン先生の家で中間テストお疲れ様会をしているのである。
「いやー、無事に終わって良かったね」
圧倒的にデルタクラス不利の中であったが、満点と言う圧倒的な高得点を取った僕とリリスに全員が高得点を取った僕たちのクラスの残したは圧倒的。
イプシロンクラスに勝ったのはもちろん、ガンマクラスよりも優れたる成績を残すことに僕たちは成功したのだ。
「そうですね……それにしても、あの内容で満点は流石ですね。私には絶対に無理です。最後の方の問題なんて何が書いてあるのかもわかりませんでした」
「その点でいればリリスもそうだよ。それに満点なんて本来は無理ゲーだから取れなかったことを後悔する必要はないよ。あんなの取れる方がおかしいから……僕が暇で読んでいたガチの算術書、最新の研究内容を出してくるとか頭おかしいから」
僕はサーシャの言葉に対してアリスの隣で何も話さずちびちびジュースを飲んでいるリリスへと視線を送る。
「確かにそうですね……リリスってば頭良かったんですね」
「そうだね。あのテストを満点とか本当にびっくりした」
テストの内容は本気でビビった。
最初は余裕かと思ったけど、満点を取らせないという強い意思を見せるラストの問題たちの難易度がバグっていたのだ。
最近解明されたばかりの公式の証明を求める問題とか、最近発見されたばかりの惑星の発見方法とか。
そもそも回答欄足りないよ、と言いたい問題が出ていた。
自分で言うのなんだけど、あのテストで僕以外に満点が取れる人がいるとはまったくもって思わなかった。
完全に予想外である。
「勉強が出来ることを言って、仲間外れにされたくなかったのでしょうか?」
「そうかもね」
「お二人ともー!なんでそんな端っこにいるんですのー!もっとこっちに来るんですの!」
「……」
「んっ」
「わかりましたー」
クラスのみんなが騒いでいる輪の中から少しだけ離れていたところに立っていた僕とサーシャはアリスから声をかけられ、その輪の中に入っていくのだった。
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