第133話 ギルド長からの依頼

※※※


もうすぐクリスマス。いつまでもクリスマスプレゼントがほしい作者は考えました。

与えて欲しければ先に与えるのだ・・・と。

という事で、本日から1週間一日3話投稿します。12時、16時、20時投稿です。

プレゼントは☆☆☆が・・・おっと心の声が・・・

お楽しみくださいませ。」


※※※


「もう地下40階まで行ったの?」


「アタシとカインとスズに掛かればダンジョンなんてちょちょいのちょいにゃ。」


「さすがBランクの冒険者って事ね。バニーがカイン君達の行動は驚きの連続って言ってた意味がわかったわ。」


「バニーさんと連絡を取り合ってるんですか?」


「もちろんよ。王国の情報はほとんどバニーから教えてもらってるわ。同じギルド所属ですもの。まあ私も帝国の情報はバニーに教えてるから情報交換って感じね。」


(なるほど。姉妹で同じギルドマスター同士だ。情報は蜜に交換してるって感じか。)


「王国は変わらずですか?」


「そうね。ジェーンもこっちに来てるしこれといったトラブルは起きていないわ。」


「それはよかったです。」


「そういえば、カイン君って高額報酬の依頼探してたわよね?ダンジョン関係で一つあるんだけど受けて見ない?地下40階まで行ってるなら大丈夫だと思うし。」


「ダンジョン関係ですか?」


「ええ。カイン君オリハルコンって知ってる?」


(オリハルコン!!ここでその名前を聞くとは、知ってます。メッチャ知ってます。神の金属ですよね?武器にするのにこれ以上のモノがないヤツですよね。)


「聞いた事はあります。珍しい金属ですよね?」


「ええ国からオリハルコンの依頼が来てるの。報酬は金貨500枚。どう?受けてみない?」


「金貨500枚にゃ!?それはすごいにゃ。カインこの依頼受けるべきにゃ。」


「それはすごいですね。たしかに魅力的な依頼ですね。だけどそれ程の高額報酬って事は手に入れるのにかなりリスクがあるんじゃないんですか?それと国からって事はヤバいヤツじゃないですよね?」


(もし戦争するから強力な武器を作る為にオリハルコンが欲しいとかだったらいくら高額な報酬でも受けるわけにはいかないからな。)


「そこは安心して。危ない依頼だったらカイン君にお願いしたりしないわ。と言っても金額が高い分リスクはあるのは事実ね。まあ依頼主は帝国の第一皇子よ。カイン君達も知ってるでしょ?」


「第一皇子って事は、ジェーンが通ってる学校にいるクリフトマン殿下ですか?」


「ええ。何でも気になる女性にオリハルコンで作ったアクセサリーを贈りたいんですって。」


(気になる女性・・・それってジェーンの事じゃないよな?)


「それって・・・」


「ふふふ。殿下がジェーンを付け狙ってる事は知ってるわ。殿下が誰にアクセサリーを贈ろうとしてるのかはわからないけど、仮にジェーンに渡す為だとしてもギルドがその依頼を断る理由はないわ。どう?」


(まあたしかにジェーンにそれを渡そうとしたところでジェーンは断るだろうからな。あのバカ皇子今度は何を考えてるんだ?)


「まあ危ない依頼じゃないっていうのはわかりました。それでダンジョン関係って事はオリハルコンは俺達が通ってる黄亀ダンジョンにあるって事ですか?ダンジョンにあるなら、鉱石みたいに掘って探すって事ですか?」


「黄亀ダンジョンにあるのはそうなんだけど、採掘とは違うの。ある魔物のドロップ品なの。ゴールデンスライムって言う金色のスライムが一定確率で落とすのよ。」


(おお~。銀色のスライムの次は金色のスライムか。たしかにゲームじゃ銀は経験値、金はお金って感じだったけど、あのダンジョンには金色のスライムもいるんだな。いまだに見かけた事はないからかなりのレア何だろうか?)


「へぇ~。そんなスライムがいるんですね。初めて知りました。」


「カイン君達はシルバースライムを何度も狩ってるでしょ?アレの金色バージョンって感じなの。ちなみにカイン君はシルバースライムをどうやって倒してるの?」


「逃げれないように土魔法で逃げ道を塞いで、全員でひたすら物理攻撃ですね。」


「たしかにそれなら、シルバースライムに逃げられる事なく倒す事ができるわね。ゴールデンスライムはシルバースライム以上に中々遭遇する事ができないの。そして、カイン君が使ってる方法ではゴールデンスライムは倒せないわ。」


「どういう事ですか?」


「ゴールデンスライムはシルバースライムと違って逃げる時はその場から消えるよ。そして逃げた後は、違う階層に移動するみたいなの。しかも耐久地はシルバースライム以上よ。今までに倒した記録はダンジョンが出来てから2回だけね。」


(逃げる事を防げない。しかもシルバースライム以上のHPか・・・それはちょっと厳しいな。聖水とかかえたら一撃で倒せないか?まあ無理だろうな。聖水かけただけで魔物が死ぬのはゲームの中だけだし。そもそも聖水なんてアイテム売ってる所を見た事もないし。)


「攻略法はあるんですか?」


「ないわ。」


「じゃあどうやって倒せばいいにゃ?」


「根気ね。ひたすらダンジョンを移動して見つけたら、気づかれないように近づいて攻撃する。運よく倒せたらラッキー。逃げられたら再度探すしかないわ。と言っても今の所の目撃情報は地下30階から地下39階の間だけだから、範囲は絞れるわ。」


(なるほど。だから始めに地下40階まで攻略した事を聞いて来たのか。ゴールデンスライムか・・・ここでこの依頼の話が出たのも何かの運命か。丁度転移魔法の制限解除の為に金も要る事だし、スズのレベルが上がってダンジョン攻略にも余裕が出てきたから、依頼受けても良さそうだな。)


「わかりました。その依頼受けます。」


こうして、カイン達はオリハルコン納品の依頼を受けるのだった。

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