第51話 神の奇跡K『元気100倍のアンパン君』
宿に戻ったカインとラックは、早速新しい神の奇跡の予想を話しあった。
「アタシは、新しい仲間がほしいにゃ。箒に乗って宅急便をする女の子のアニメはどうにゃ?あれにも黒猫が出てくるにゃ。それか風の谷のお姫様の話にゃ。あれにはキツネっぽい動物が出て来たにゃ。」
「ラックは新しい仲間が欲しいんだな。たしかに他の冒険者って3人~5人ぐらいでみんなパーティを組んでるもんな。でもそれって態々神の奇跡に頼る必要ないんじゃないか?」
「でも神の奇跡で現れる仲間ななら嫌われる心配がないから安心にゃ。」
(神の奇跡からなら嫌われないっていうのがよくわからないが、仲良くやっていけるかっていうのは同意だな。だからこそ今でもラックと二人な訳だし・・・新しいメンバーについては追々考えて行かないとな。」
「なるほどな。」
「カインはどうにゃ?」
「俺はやっぱり転移魔法だな。前からもずっと言ってるけど、異世界と言えば鑑定、アイテムボックス、転移魔法が三種の神器みたいな所があるじゃん。だからやっぱり転移魔法は欲しいな~。」
「確か前は竜の紋章が額に出る少年のアニメの話をしてたにゃ?」
「そうだね。でも他にもあるって気づいたんだ。ほら宇宙戦艦のアニメってワープ使うだろ?それを考えたらそのアニメから転移魔法がくる可能性もあると思って。」
「たしかにあのアニメも名作にゃ。昭和のアニメを紹介するテレビじゃ絶対出てくるヤツにゃ。」
「だろ?でもあれだな改めて考えるとアニメとか漫画ってメッチャあるな。選択の幅が広すぎだ。」
「しょうがないにゃ。アニメにマンガは日本が世界に誇る偉大な文化にゃ。」
「たしかにな。とりあえずお互いの予想が出たんだ。恒例のステータスチェックの時間に入るか。」
「待ってましたにゃ。」
(さてさて今回はどんな神の奇跡が開放されたんだろう?楽しみでしょうがないな。)
カインは自分の能力を確認した。
名前:カイン
年齢:12歳
種族:人
神の祝福:アルファベット(寄付金額1,080,000ガル)
※次回2,048,000ガルで神の奇跡解放
神の奇跡:
A『如月花院君』:前世の記憶
B『名探偵君』:鑑定
C『戦闘民族君』:成長率SS
D『未来の猫ロボット君』:アイテムボックス
E『世紀末覇者君』:身体強化
F『動く城君』:魔法
G『美少女戦士君』:黒猫
H『戦闘民族君Ⅱ』:気配察知
I『天空の城ラ君』:極大消滅魔法『バース!!』
J『ゲゲゲの鬼君』:猫の人型化
K『元気100倍アンパン君』:???
能力:B
成長率:SS
レベル:31
体力:B
魔力:B
筋力:C
知力:B
敏捷力:C
耐久力:B
精神力:C
運:B
(あれ?ステータスが見やすくなってるぞ。しかもご丁寧に神の奇跡で手に入れたチート能力を記載してくれてるだけじゃなくて、最後の分はハテナで隠してくれてる。あっレベルも1だけ上がってるな。)
「カイン!次の神の奇跡は元気100倍アンパン君にゃ。誰でも知ってるアニメだにゃ。」
「ああ俺も見たから知ってるよ。あのアニメだったらもう空を飛ぶしかないだろ?飛行魔法確定じゃないか?」
「たしかにそうにゃ。でもよく考えるにゃ。あそこにはアンアン鳴くめいけんがいたはずにゃ。もしかしたらその関係なのかもしれないにゃ。」
「そういう見方もあるのか・・・。基本、料理や食材に関するキャラが多いからもしかして料理関係の能力もありえるか・・・異世界で生き抜くにしてもおいしい料理が作れるってすごい大事だもんな。料理作って内政チートしてお金を稼ぐ事もできそうだし・・・」
「内政チートも面白そうにゃ。ここにないデザートを作れば絶対に儲かるにゃ。」
「って言っても作り方すら知らないけどな。でも異世界定番マヨネーズはこの世界にすでにあるじゃん。」
「あれは先を越されたって思ったにゃ。」
「だよな~。」
一通りの予想を出し尽くしたカインは、神の詳細の確認を行った。
K『元気100倍アンパン君』
勇気の鈴がリンリンリンとなる世界では、アンパンに食パン、カレーパン、ジャムにバターにチーズの食材がそれぞれキャラクターとして活動している。人気の主人公は子供に大人気の国民的ヒーローだが、とても打たれ弱い。そこで登場するおじさん達は、どんな状態になっていても主人公を一発の新しい顔で解決してします。それは完全回復と同義で、完全回復ならもはや異常状態にならないのと同義だ。要は状態異常耐性が手に入る。
(状態異常耐性か・・・これまたかなり良いチートを貰ったな。ラックと二人ならなおさらだ。俺が毒や麻痺に石化なんかにかからなかったら、ラックが状態異常になってもアイテムで回復してやれるし、状態異常を回復する魔法はまだ覚えてないけど、それもいずれ覚える事ができるはず。この機会に開放してみたが正解だったな。)
「すごいにゃ。これでカインは無敵にゃ。」
「ああかなり良いチートだったな。だけど次の開放までには100万ガルも寄付しないといけない。これから大変になるぞ。」
「アタシに任せるにゃ。魔物をドンドン倒してお金を稼ぎまくるにゃ。」
新たな神の奇跡を開放したカインとラックは、明日からもドンドンお金を稼ぐ事を話し合い、お気に入りのベットで眠りにつくのだった。
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