第3話 結局サバイバル
「鬱蒼とした森、気味の悪い鳴き声、なんか動く大きな影も見えた気がする」
これだけははっきりと言える。スキルが鑑定だけのレベル1新人プレイヤー(1人)には絶対無理な難易度だ。
「……他のスキル、てか装備なんだ?」
******
頭:なし
体:なし
足:なし
武器:なし
アクセサリー:なし
******
「いや裸ぁ??」
初心者装備として防具は付属されてるはずなんだけど……。
ああそうだ、俺スタートした瞬間に死んだからペナルティで装備一式持ってかれたのか……。
「でも流石にゲームだからシャツと半ズボンはデフォルトであるのか」
それでもほぼ裸と変わらない。武器も無ければこの小屋が安全かどうかもわからない。いや、天井に穴が空いてる時点で安全ではないか……。
「ひとまずこの小屋に何か落ちてないか探してみよう。ゲームのコツその一は探索!」
【鑑定】を使いつつ、小屋の中を見ていくと、机や椅子、お皿や棚などの生活用具一式が揃えられていた。
ホコリが被っているのを見ると、人が住んでいたのはだいぶ前だと考察出来るが、その間にモンスターの攻撃や雨風で壊れなかったのが不思議だ。
探索を続けていくと、小屋に見合わない高級そうな服が椅子の背もたれにかけられていた。
「鑑定してみるか」
【隠者のローブ 防御力54】
【隠者のブーツ 防御力26】
鑑定スキルのレベルか低いからか、名称と防御力しか表示されない。それでも装備できるだけマシだ。
「軽いな。動きやすいのはありがたいな〜」
黒をベースにして、金色の装飾が施されたローブは見かけによらずとても軽い。ブーツも同じく邪魔にならない履き心地だ。
「ステータスはどんなもんかな……」
******
頭:なし
体:隠者のローブ 防御力54 隠密+2
足:隠者のブーツ 防御力26 隠密+1
******
見ると【隠密】スキルを強化してくれる装備なのか、鑑定の時には見えなかったプラス値がついている。
「じゃあ隠密スキルも取るか」
無数にあるスキルの中から【隠密】を探し出し、SPを使って獲得する。【鑑定】を取った際は1SPで済んだのだが、レアリティが高いのか、5SPも消費した。
これで残りのSPは34。まだまだ余っている部類だろう。他にもスタート時からポイントが40超えてるプレイヤーっているのかな。
他にも探索していると、本棚に入っている本が読める事に気がついた。
いや、本があるなら読めるって言うのは当たり前なんだけど、ゲームの中だとただのオブジェクトって事の方が多いじゃん?
「なになに、魔法基礎と魔法I 、II。これ読んだら魔法使えるとかそう言うやつ?」
さっそく魔法基礎と書かれた本を広げると、【魔法基礎を獲得】と表示され、使えるようになった魔法が頭に入ってくる。
「【種火】と【清水】か。レベルが上がるとまた使える魔法が増えるのかな」
魔法I、 IIは読んでもスキルを獲得できなかったので、他にも条件があるっぽい。多分魔法基礎のレベルを上げればってかんじかな。
そしたらSPも余ってるし、使いそうなスキル取っていこう。
…………
………
……
「……結局サバイバルゲー始まりそう」
******
プレイヤー名 : ドーン Lv.1
HP : 100 MP : 50
STR:12 DEX:12 AGI:12
INT:12 VIT:12 LUK:10
鑑定 隠密 魔法基礎 解体 罠設置
投擲 気配察知 木工 石工
残りSP27 残りLP0
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます