VS高遠学4

 扉を開けて、高遠が入って来る。

 高遠「暗いね。」

 クラ「照明はLEDだよ。」

 高遠「何、今度は?何があった?」

 クラ「投稿した後や前に『近頃ノート』ってコーナーが出るのね。で、ユーザーの1人に突然罵倒された。」

 高遠「何て?」

 クラ「7日間分の連続投稿予定はやり過ぎだ。垢バンされても知らんぞ、って。」

 高遠「普段、相談しているの?」

 クラ「全然。前にNew Tubeのチャット出入り禁止されたこと、ネタにしたでしょ。」

 高遠「うん。」

 クラ「あの時も、僕が悪いみたいな事言ってた。」

 詳細を聞いた高遠は、「結論から言うよ。プレワードとかいう仕組みの不具合も、その件のことも考え合わせると、このサイト、エーアイとか使ってないね。」と言った。

 クラ「何で?」

 高遠「人海戦術だよ。ほら、トップインフルエンサー事件の時も、オペレーターのバイト君が悪さしていたじゃない?」

 クラ「ああ。人力だから、『未規定』とか書いてあるのか。あ、規約を読み直したんだけどね。」

 高遠「うん。」

 クラ「『過激な』自己作品の宣伝行為が『違約対象』になるらしい。その場合、アカウント停止らしい。」

 高遠「どのタイミング?」

 クラ「いきなり、かも。SNSと同じ、って言いたいけど、SNSは『時限』の場合が多くて、予告が出る。詰まり、24時間停止なら、その時限超えたら、普通に使える。」

 高遠「そのN氏、って怪しいね。その口調だと『サイト側』だよ。それに、3日分に減らしたんでしょ、もう。その『近頃ノート』。いいんじゃない?もう。君が多くの持病があって、2年近く、お袋さんが寝たきり入院していることは、コアなフォロワーなら理解しているさ。『新参者』のフォロワーさん、ブロックでいいと思うよ。」

 クラ「ありがとう。」(さめざめと泣く)

 高遠「もう・・・帰って良いよね。」

 高遠は、そっとドアを開けて出て行く。

 ―完―



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