第10章 SSS事件 ~真実の追及と裏の存在~

春輝は何か思い出したかの様に走りだした。

その姿を夏輝は何も言わず目で追うだけで、夏輝は現場に残った。

夏輝は安川さんとは面識があったのだ…。

夏輝が、安川さんの遺体に少し触れて呟く…

夏輝「安川警部補…どうして…」

???「これはこれは、碧空 夏輝君」

夏輝「誰だ!」

???「いやだなぁ、僕だよ…野田山だよ」

夏輝「野田山 灰!」

野田山「ふぅ~怖いねその目」

夏輝「安川警部補はあなたのスケープゴートですか!」

野田山「………」

夏輝が野田山に食って掛かる。

その光景を遠目で見ていた、柳が止めに入った。


柳「夏輝さん!」

夏輝「柳さん!」

柳「…その人は犯人じゃないです」

夏輝「知ってるんですか?」

柳「ええ…今のこの人の地位はうちの委員長である、森山に守られてます」

夏輝「どうして?森山さんが?」

柳「確かに…この人は過去に不正をしてる…それは許せないことですが…今の現状、あなた方には、捕まえることも出来ないんです」

夏輝は事情を知っている柳さんに色々話を聞いた。

そうするうちに、柳は野田山の過去の不正の資料を渡す事に合意したのだった。

それを聞いていた野田山は、不服そうな顔で柳にこう言った。

野田山「話が違うじゃないか!」

柳「僕は、あまり不正が好きじゃないので証拠だけ提出しておきます。それに、あなたの地位は此方で守られます。ですが、僕が森山委員長のところを去った時には…そうはいきません」

野田山「宣戦布告か?」

柳「元はと言えば僕も関係しているので…自分の過去にそろそろ決着を着けたくて」

野田山「なるほど…夏輝君、天川氏はどこに?」

夏輝「天川さんのところに行く前に、任意で事情聴取しても宜しいですか?」

野田山「さすが…公安が誇る【正義の味方】だね」

夏輝「うるさい」

野田山「分かったよ…柳、お前はいつか消す」

柳「フッ、言ってろ」

そうやって、柳さんが鼻で笑って…この事件に幕が閉じるかと思われたが…春輝が向かった先の捜査本部の会議室ではまた錚々たる面子が議論を交わしていたのだった…。 続く





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