第9章 SSS事件~深い闇の中にある真実~
特命の二人が向かった現場には、ダイナマイトを巻いた男が複合型警察機関のエントランスホールの真ん中に立って居た。
その男は、複合型警察機関の元職員であり【防衛省直轄特殊対策班公安部】に所属していた、安川 十五(やすかわ じゅうご)だった。
階級は夏輝と同じぐらいの警部補クラスの人物だった。
ダイナマイトを巻いた安川が特命の二人にこう言った
安川「お前ら!配信部特命係の2人だろ!あそこは、元々なかったんだ!元は俺らの部屋だったの知ってるか!」
春輝「えぇ…知ってます…公安部とうちの上つまり、公安調査庁側が揉めたとかで、なくなったそうですね」
安川「違う!!お前ら!よく聴け!俺はもう死んでも良い!だが、お前らにこれだけを託す!野田山の不正を暴いてくれ!」
夏輝「野田山!?」
春輝「言ったろ…あの人は俺らが来る前に不正を働いてるって」
夏輝「いや、初耳だよ!」
春輝「そうか…ちゃんと言ってなかったか」
安川「なんだお前ら!知ってんのか!」
春輝「僕は色々調べて知ってます」
安川「じゃ、なぜ暴かないんだ!」
春輝「安川さん、あなたの気持ちも分かります、ですが、我々も宮使いの身…上に歯向かう事は相当な覚悟と証拠が入るんです!ですから、待って頂けませんか」
安川「いいか!特命の二人!俺は今回は予告だけにする!次はここを自分事爆破してやるからな!」
夏輝「安川さん、取調室までご同行願いますか?」
安川「…天川さんこれでいいですか?」
春輝「!?…あぶない!下がれ!!」
そうすると…ピンと何かを弾く音と共に、安川は施設内で爆破自殺をして、証拠もろとも消したのだった
春輝「チッ!」
夏輝「どうしてだ!?」
夏輝は春輝の顔を見た…春輝は裏に隠されてる事がどういう事なのか大体検討がついていた…けど、夏輝には言えなかった。
またこうして、1つ真実が闇に葬られてしまったのだった…。
夏輝「春輝…俺ら」
春輝「あぁ…試されてる…天川に」
夏輝「俺、あの人よく分からなくなってきてる」
春輝「実の兄でありながら、隠したいことをとことん隠す主義とは思わなかったな」
夏輝「現実世界とリンクしてるところあるか?」
春輝「どうして?」
夏輝「ほら、俺らのバーチャル体てさ、電脳世界と現実世界のリンクを簡単に出来るように改善されたやつだろ?」
春輝「そうか……そういう事か!」
夏輝「え!?」
続く
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