第6章 電脳世界での組織の関係

長い事件が一旦幕を閉じた頃、夏輝が考えこむような感じで、春輝に聞いた。


夏輝「なぁ、春輝…俺らの組織の相関図みたいなのある?」

春輝「どうしたんだ、急に?」

夏輝「いや、少し俺達の組織図が見たくて」

春輝「あぁ、それなら…刑事課か総務課に行けば見れるよ」

夏輝「行ってきていいか?」

春輝「いいよ」


そうして、夏輝が刑事課に行く途中だった…。


刑事A「おい!南雲!現場行くぞ!」

南雲「はい!先輩!」

刑事A「ちゃんとついて来いよ!」

南雲「分かりました!」


夏輝は、そのすれ違った人物達の身なりで【電脳世界警視庁捜査第一課】の二人だと分かった。


夏輝「さすが、複合化された警察機関だな」

春輝「だろ?」

夏輝「うぉ!びっくりした!なんで毎回、気配消すんだよ!」

春輝「ごめんごめん」

夏輝「追っかけて来たの?」

春輝「事件て聞こえたから」

夏輝「どこから?」

春輝は、夏輝のポケットを指差した。

その指差した先には、夏輝のスマホが春輝に通話状態で入っていた。

夏輝「あぁ…」

春輝「そういう事」


夏輝「ところで、春輝…あの二人を知ってる?」

春輝「俺は電話越しだったから声だけで推測するが…うちの捜査一課のエリート捜査員二人だろ?」


そうやって、春輝が名前を思い出そうとしたときだった、先程、南雲と呼ばれていた女性刑事が戻ってきた。

春輝「すみません!」

南雲「はい」

春輝「あなたお名前は?」

南雲「え?私?南雲 梨華です」

春輝「あ~思い出した!夏輝!」

夏輝「何?」

春輝「高田屋班の南雲さんだよ!」

高田屋「そうだ!」

春輝「ほら、やっぱり!」


そうやって、特命係の二人が油を売ってると…前の廊下で監察官が歩いてるのが目に入り…春輝は夏輝に視線を送り、逃げるように特命係の部屋に帰って行ったのだった。


春輝「あぶねぇ~」

夏輝「あれ誰?」

春輝「ここの監察官だよ」

夏輝「監察官!?」

春輝「【でん脳世界公安調査庁複合型警察機関総合管理室のうせかいこうあんちょうさちょうふくごうがたけいさつきかんそうごうかんりしつ】の【首席監察官】だよ」

夏輝「それは分かったけど…どうして逃げ帰ったんだ?」

春輝「あの人は、俺らを良く思ってなくてな」

夏輝「どういうこと?」

春輝「いずれ分かる」


こうして、平和な日を過ごした特命係の二人だったが、この後…まさかあんな事件が起こるなんて思いもしなかった…。 続く

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