彼女と彼の1ページ
工藤璃羅
第1話 プロローグ~出会い~
私は小さい時から本を読むのが大好きだった。
今は、社会人となり校閲の仕事をしている。
とある休日に私はカフェで小説を読んでいた。
「あっ…」
落としてしまった栞を拾おうと振り返ると既に男子高校生が栞を拾っていた。
「どうぞ。」
気だるげな声で言った。
「あっ!」
「あ…」
彼は栞を私に手渡した。その時、手が当たったのだ。
「……」
空白の時間が私をそうさせた…
「あ、ありがとうございます。」
「本好きなんですか?」
「あっ…えっと…はい。」
「急にごめんなさい。怖いですよね…」
と彼は苦笑いしながら急いだように言った。
「えっ…いや…」
「俺、本なんてろくに読んだことないから、すごいなあって。」
「そうなんですね。」
彼は外を見た。
「あっ、来た…」
彼はボソッとつぶやいた。友達を待っていたようだ。
「今日は、なんかすみませんでした…では…」
彼は友達のところへかけて行った。
(すみませんか…彼は何も悪くない。悪いのは私だ。彼を見た瞬間思ってしまった。''運命だって''そう心が言っているように思えた。つまるところ、年下男子高校生にときめいてしまった。)
私は何も言えないまま…また、小説へ目を落とした。
しかし、集中は出来なかった…
彼女と彼の1ページ 工藤璃羅 @031620
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます