第231話 殴られました(2)

 そう、やはり僕も日本で観て、見て、読んでいた。


 アニメやマンガ、ライトノベルのように、異世界ファンタジーへの強制転移による恩赦……。


 僕のヒロインさまからの恩赦をちゃんと受けていたらしい。


 それをあいつ! バカな僕の嫁が! 魔力を意図的に封印していたらしい。


 こいつ、シルフィーの奴が、この領地の女王さま面しながらきて。


 あれから数日経つのだけれど。


 僕はその間に少しだけ魔力と魔法の解除をしてもらったのだが。


 僕自身面倒だから『シルフィー、全部で解除しろ!』と怒声を吐いたけれど。


『今の陛下の、魔力に馴れていない身体だと。全部魔力を解除するのは無理だから。少しづつ解除するわね、陛下』と。


 あいつが女神の笑みを浮かべながら告げてきた。


 だから僕は諦めたのだが。


 僕はついでに、シルフィーの奴に尋ねる。


『何で僕がアイカの集落に召喚された時に魔力を解除しなかった? シルフィー?』と呻り、尋ねた。


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