第230話 殴られました(1)

 バチン!


「痛い」


 自身の頬をいきなり叩かれ、声を漏らす僕……。


 でもさ、こんなことで済む訳ないよね?


 一年以上音信不通で放置していた訳だから。


『今直ぐ、きてくれ!』


 そして『主を助けろ! お前等! 今直ぐにだぁ!』と。


 元夫?


 それとも今も夫?


 まあ、わざわざ、出向いてきてくれた訳だから。


 今も僕が彼女達の夫なのかな? と思うメンバー達……。


 そう、シルフィーの娘であるサラが領地にくるなり。


 僕の顔に平手──。


 だから僕の華奢身体じゃ、もうないから!


 僕は踏ん張ることができた。


 でッ、その後は?


 どうやら僕の子供らしい赤ん坊を抱いたプラウム……。


 そう、あのウォンを仕留めそうになった殺人魔法弾をあいつ……。


 僕の顔を見るなり、真っ赤な顔──!


 そう、本来はバカ女神に劣らぬ美しさを持つプラウムだけれど。


 鬼婆の形相で、夫の僕を殺傷するつもりで撃ち込んできた。


 だから僕はまたあの世へと旅立ったと、言うことはないから大丈夫!


 僕はシルフィーの奴から解除された力を使用──!


 自身でシールド魔法を展開して全部弾き返して見せる。



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