第227話 ウィングルの女王からの手紙(3)

「あっ、はははっ。マヤ、何でもないよ」と。


 僕がマヤに笑って誤魔化せば。


「このひとが、朕のことを大変に失礼なことを思う。悪態をついたのよ」


 シルフィーの奴が、自身の頬を膨らませながら、僕へと不満を漏らしてきた。


 でも、こいつの、僕への不満は、これで終焉ではなく。


「陛下が朕のことをビッチ、セフレって、酷い事を思っているの」と。


 この場にいる将軍達やお妃さまへと告げるから。


 僕は、その言葉を聞き。


 そう言えばこいつは! 僕の思っていることを瞬時に悟ることができたのを。


 今思い出してしまい。


 僕はしまった! と思えば。


「ごめんなさい!」と。


 シルフィーに謝罪……。


(シルフィー、お前? 僕の想っていることが、確かわかるはずだから。ちゃんと僕に説明をしろ!)と。


 僕は脳内で呟くと。


「陛下は要するに兵を二つにわけることができないから。ウィングルからきた命令を直ぐに実行することは不可能だと言いたいのでしょう?」と。


(おい! お前! 僕は何故、シルフィー、お前が、ウィングルからの手紙を持っているのか、聞いているはずだぞ! なのに、何故違うことを口走るかな?)と。


 僕が不満を漏らしても。


 僕の女神さま、両親公認お妃さまは無視して話しを進め始めるから。


「そう」と。


 僕は不貞腐れた声で頷いて見せるのだが。




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