第221話 僕のヒロイン様は? (2)

 だから僕は慌てて、シルフィーから写真を一枚受け取り。


 自身の瞼を大きく開け、食い入るように見詰める。


「あっ!」と。


 僕が声を漏らすから。


「健太、どうしたの?」


「あなた、何、その……。あなたの持っている物は……」


 写真を見て驚嘆を漏らし、動揺を隠せない顔をしている僕に、フェインとルイジの二人が顔色を変え、尋ねてくるから。


 僕達の回りにいる者達──。


 領地の将軍達や兵達も。


 お互いの顔を見合わせながら動揺を始めだす。


 そして騒めき、喧騒へと移り変わっていく。


 そんな中で僕は、シルフィーから受け取った写真をフェインとルイジへと。


「これが僕の父さんと母さんだよ」と告げながら。


 二人へ写真を手渡した。


 すると二人は、僕から手渡しされた写真を見て。


「「…………」」


 まあ、当たり前のように無言だよ。


 フェインとルイジの二人は、絵とかではなく、鮮明な画像で僕の父さんと母さんを見た訳だから。


「健太、これは魔法道具なの?」


 フェインが僕に尋ねてきた。


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