第222話 僕のヒロイン様は? (3)

「それは写真と言ってね。僕の産まれ育った世界にある、カメラと呼ばれる、物を鮮明に映すことができる。便利な器具で人の姿を鮮明に撮影した物だよ」と。


 僕がフェインに説明をすれば。


「じゃ、この写真と呼ばれる物に、笑顔で映っている男女が。あなたのお父さまとお母さまなのね?」


 今度はルイジが僕に尋ねてきた。


 だから僕は二人に「うん」と頷き、返事をするのだけれど。


 まだ二人……。


 フェインとルイジは、写真に釘付け、何かを食い入るように見ている。


 先ほどの僕のように、


 だから少し間が開けば。


 フェインが自身の顔を上げ、僕を見詰めながら。


「健太、お母さまが膝で抱いている人種の赤ん坊は誰?」と。


 やはりフェインも僕と一緒で。


 母さんが抱いている金髪の髪色した赤ん坊が誰なのかわからないことはないか?


 だから僕はフェインとルイジ達から視線を変え、バカ女神のことを睨みつつ。


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