第57話 謀反の終焉(3)

「エリエさん~、アイカさんの言う通りよ~。ウォンを殺すのは、今回はよしなさい~。アイカさんがちゃんと彼と話しをすると言うのだからぁ~。酋長に任せなさい~」


 あいつ、シルフィーの奴は、何も知らない、わからない。


 後から、のこのこと出てきたと。


 何人かの人達は、怪訝な表情をしつつ、洗濯をしている僕に教えてくれた。


 だから僕は彼等に『ごめんなさい』と、『あっ、ははは』と笑って誤魔化した記憶があるぐらいだから。


 ニコニコと何が嬉しい。


 楽しいのかわからないけれど。


 シルフィーに、あの現状で、微笑みながら諫められたエリエはと言うと?


「シルフィーさん! こんな男! 生かしておいても百害あって一利なしだから殺してしまう方が良い!」と。


 怪訝な表情でシルフィーへと告げ。


「それにプラウムの膝の上で横たわり死んでいるのは御方だぞ! 貴女も御方の妃なのだから。ウォンに自身の夫を殴り殺されて歯痒い! 殺してやりたい! とは思わないのか?」


 エリエは更にシルフィーへと不満を告げたらしい。


 そして最後には、「シルフィーさん? 貴女も長と一緒で、この男に情があり、未練があるのか?」と。


 エリエは冷淡な表情と目をしつつ、シルフィーの奴に尋ねたらしい。


「えっ! まさか~。わたくしがウォンに恋頃~。そんなもの、ない。ないからぁ~。だって家のひとを異世界日本から召喚をしたのはわたくしなのだから。それはないわよ~」


 シルフィーは、自身の両手をあげるジェスチャーをしながら、自身の首を振りつつ。


 エリエに説明をすると。


「アイカさんが一族の血を大事にしてウォンを庇う理由も貴女にはわかるでしょう?」


 シルフィーは意味深な言葉をエリエへと告げつつ、アイカの気持ちもわかってやれと告げた。


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