第11話 えぇ~、何で僕が? (1)
僕がアイカさん達から頼まれ事──。
「健太、これを頼む?」
「あっ、私のもお願いだ。御方……」
「あなたぁ~、
「はい、サラのも」と告げられつつ。
僕はある物を四人の奥さま達から受け取ると。
「えぇ~」、
「うそ~」、
「冗談でしょう~」、
「何で僕がお婆さんでもないのに川で洗濯?」と。
僕は四人の奥さまへと不貞腐れた顔で不満を漏らした記憶がある。
でもね、そんな僕へと直ぐにサラちゃんが詰め寄り。
「健ちゃんはサラ達の御主人さまだから、必ずこれを洗ってね。健ちゃんがサラ達の衣服や下着を洗うのは旦那さまとしては当然のことだから」
まあ、こんな感じでさ、サラちゃんが僕へと告げてきた。
「えぇ~、何で、サラちゃん。僕じゃないといけない訳?」
あの時の僕は、朝から朝食準備……。
それが終わると四人の奥さま達を命懸けで起こす作業──。
そして家族五人でいただきますと両手を合わせ、朝食。
そして朝食が終われば僕は、神殿内の掃除をする。
でッ、終わればこの通りで。
お爺さんは芝刈り、お婆さんは川で洗濯ではないが。
僕はお爺さん役になるはずなのに。
お婆さん達の役をするはずの四人が仕事を放置……。
と、言うか?
オーク種族と言うのは、僕の産まれ育った日本の男尊女卑思想とは違い、女尊男卑思想だから。
結婚すれば、男性が家事をするのが当たり前らしくてね。
奥さま達を労りつつ、家事をして尽くさないと。
女性ハーレムでもあるオーク種族だから。
直ぐに奥さまに逃げられ、他の男性にNTRされるのだと。
僕は奥さま達四人から説明を聞かされて、と言うか?
「あんまり、健ちゃんがサラ達に対して尽くしてくれないと。他の奴等にとられても知らないよ。ねぇ、お姉達~?」
「うん、サラの言う通りだ、健太! わらわに愛想つかれたくなければ。洗濯へと行ってこい!」
「サラと長は、ああは言っているが。私は御方一筋だからそんな事はないのだが。洗濯は特に夫が必ずしないといけない事だから。御方お願いだ」と。
エリエさんは両手を合わせ僕に嘆願……。
「
エリエさんに続き、プラウムさんまで僕へと嘆願をしてきた。
「ああ、二人とも汚いよ! サラだって、健ちゃん一筋だもの」
サラちゃんはエリエさんとプラウムの、僕への想いを聴き、あの時拗ねた記憶がる。
そして僕の筆頭奥さまはと言うと?
「はぁ~、わらわも健太一筋だ! だから浮気等はしない! でも三人が言う通りで。わらわ達オークは、夫が妻の下着や衣服を洗うのは当然のことだ。だからブツブツと不満等言わないで。早く洗濯へと行けぇっ! この駄目亭主がぁっ! 余り屁理屈ばかりを言っていると。お尻百叩きの刑にするぞ!」
僕はアイカさんへと脅された記憶があるよ。
だから僕は、四人の奥さま達の思いや達説明を聞けば。
働き者である僕のためにプラウムさんが愛情を込めて、木の皮を編んで作ってくれた洗濯篭……。
そう、実は僕自身も、つい最近知ったことなのだが。
僕はアイカさんの集落内でも。
超がつくほどの働き者らしくてね。
集落内の女性達の羨望の眼差しを受け──。
そう女性達から常に、誘惑光線を常に受けていたらしい。
まあ、それぐらい僕は、ブラックな主夫業に勤しんでいたから。
僕は篭の中に洗濯物を入れると。
「じゃ、みんないってくるね」と。
奥さま達四人へと手を振り、神殿の出入り口へと向けて歩き始めたような気がする?
「健太、ちょっと待て?」
そんな僕にアイカさんは待て! と、声を大にして叫び、呼び止めたような?
「……ん? 何、アイカさん?」
僕は歩く行為をやめて、後ろを振り向き、首を傾げたかな?
「健太、悪いのだが。洗濯を行く前に、シルフィーさんの所へと行き。彼女の汚れ物も一緒に洗ってくれるかな?」
アイカさんは僕へと苦笑いを浮かべつつ、告げてきたかな?
その辺りの記憶が曖昧な僕だから本当にごめんなさい。
でもね、僕達はアイカさんからこの話しを聴き、自身の耳を疑った記憶があるよ。
◇◇◇
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