第9話 物語とは違う、僕のハーレム王生活の内容は? (3)

「よーし! 朝の食事が終わり! 食後の片づけもすんだぞ!」


 僕は、自身と奥さま達が食べ終えた残飯を。


 僕がこの世界にきて初めて、理数系らしいことをした!


 まあ、したと言っても。


 僕達家族が住む、この神殿の裏にね。


 僕が石器を使用しながら地面を掘り、柔らかくして作った。


 家庭菜園クラスの畑の隅に穴を掘り、残飯を捨て──土をかけ、埋めして、土に戻すやり方をしていた。


 でも僕が最初に残飯捨てを始めた時は。


 残飯を発酵をさせて肥料にすることも思案にいれていた。


 でも、この地域と言うか?


 只今ジャングル内を逃げるように走る僕の周りに生い茂る樹木の種類を見て確認をするか。


 パンツ一丁でターザンみたいに走る僕の容姿を見て確認すればわかる通りで。


 東南アジアによく似た熱い気候でね。


 スコールも多いい地域だから。


 残飯が腐敗して、悪臭がでるのが早い。


「健太~。屋敷の裏から、風に乗ってくる悪臭はなんだ~?」


 神殿の床の上でゴロゴロしているアイカさんから問われたかな、僕?


 まあ、その辺りの記憶も曖昧だからごめんなさい。


 ゆるしてね、と。


 みなさんに謝罪をしたところで、話しの続きを始めるけれど。


「ああ、アイカさん。この悪臭はね。僕が朝の食事の残飯を家の裏の畑の肥料にしようと発酵させているのだよ」


 アイカさん、どう? 僕は凄いでしょう!


 少しは、僕のことを見直したかな? と。


 僕はエッヘン! どうだい! と告げた記憶がある。


 でも僕のヒロインさまは、オーク種族だから。


 人種の僕よりも 鼻の方がよく利くみたいでね。


 僕自身は余り気にならない匂いではあるのだが。


「健太~。臭い~。鼻が曲がる~。だから今直ぐ地面に埋めてこい~」


 僕の元家族の大黒柱は。


 僕ではなく、集落の酋長でもあるアイカさんだから。


「えぇ~。色々と実験をしてみたかったのに。そんなぁ~」


 僕が不満アリアリな顔と声音で嘆けば。


「はぁ~、健太~! 貴様、誰に逆らい。楯突いているのだ?」


 アイカさんが直ぐに僕のことを恐ろしい形相で睨みつけ呻り、吠えてきた。


 だから僕は、アイカさんと目を合わせないようにしながら。


「ごめんなさい」と太々しい顔をしつつ、謝罪……。


 だって僕は彼女の夫だから、少しは役に立ちたいし、認めてもらいたかっいた。


 でもさ、僕は、自身の奥さまから最後まで認めてもらえなかった。


 だから僕はクソだ!


 僕自身、必ず生き延びてアイツ等を見返してやり。


 復讐してやるから待っていろと決意をする僕だけれど。


 神さまが僕に与えてくれたヒロインさまとの結婚したての頃は。


 僕なりに色々と思案をして頑張った。


 だから畑も作り、長い芋と里芋の中間みたいな感じの芋を見つけ、畑に植えたり。


 ガジュツ……と言っても、みなさんはわからないだろうな?


 春ウコン、秋ウコンとは違い。


 漢方薬の胃薬の原料にも使用される。


 の花を僕は偶然にも見つけて。


 それを掘り返し、根を畑に植え替え、栽培したり。


 やはり熱い地域でよく見られる。


 プエラリアによく似た匂いを出す芋も見つけたり。


 僕達の世界でも、南米等の熱い地域で獲れる。


 健康高級食材のマカや田七人参等の人参、ウコギ科の根も見つけたり。


 ムラサキイッペ等の木の皮も見つけ、獲ってきては。


 僕はヒロインさま達へと見せたりして努力もした。


 まあ、健康食品や漢方薬の原料になる物を見つけ、差し出した時は。


 あの、アイカさんも流石に喜んでくれた。


「健太! 凄いな! 凄いな!」と。


「健太は、何故薬になるような物を知っているのだ?」と。


 アイカさんに問われ。


「僕の父さんは、健康食品の原料やお茶等を扱っている会社を経営しているから。家に色々な本があるから。僕も詳しくなったんだよ」と説明をした。


「ふぅ~ん、そうなのか?」


「うん」と、頷く僕だけれど。


 アイカさん達に卸しや小売りと説明をしても。


 この集落内では、お客さまに物を販売して、お金を頂くと言った文化……。


 生活習慣がないから。


 僕のヒロインさま達四人はいつも首を傾げていた記憶があるよ。


 でッ、僕の畑は、どうなったか? と申せばね。


 大きな猪みたいな生き物が。


 僕の隙をついては、畑を荒らすから。


 僕もその時は勇者になり。


 石斧を持ち、撃退しようと試みた。


 でも相手は、大変に恐ろしいモンスター? だから。


 僕が石斧を振り上げ──!


「こらぁあああっ!」


 と叫びながら、敵を威嚇してやった。


 でも敵は、恐ろしいモンスターだから? 僕のことを見るなり。


「ブヒ! ブヒ! ブフォー!」と吠え。


 僕へと猪突猛進してくるから。


『クソ! コイツ! 僕に抵抗する気だな! これでも食らえ~!』と。


 僕は石斧を振り下ろす訳ではなく。


「わぁあああっ! きたぁあああっ! きたよぉおおおっ!」と叫び。


「誰か助けてぇえええっ! お願いだよぉおおおっ!」、


「このままでは僕は猪に、猪突猛進され! 殺されてしまうよ!」


 僕はいつも絶叫をあげつつ、思いっきり、走り逃げた記憶があるよ。


 今の僕のようにさ。


 だから僕は、自身のヒロインさまだけではなく。


 集落の人達からも。


 


 と。


 僕は嘲笑い、罵られた。



 ◇◇◇


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