第5話 強制召喚された先の、僕の家族は(2)
「えっ! お母さまって、どう言うこと?」
僕はアイカ姉妹の三女のプラウムへと尋ねた。
「……ん? アイカ姉さまから旦那さまは聞いてはいないの?」
僕の問いかけに対して、あの時プラウム可愛く首を傾げてきた。
「えっ! いや、何も聞いていないと言うか……? アイカさん、アイカさん……。起きてよ、アイカさん、頼むから起きてよ……。僕、妹さん達が言っている意味がわからないから起きてよ。起きて~、アイカさん~!」
僕は横たわるアイカの柔肌を揺らしつつ起きるように急かした。
そして最後には絶叫に近い声音でアイカの阿保を起こすのだけれど。
「…………」
アイカの阿保は、口煩い僕への説明が面倒だからと狸寝入りを決め込み無視を続けるから。
僕が自身の顔色を変え大変に困った顔をすれば。
「御方をこの世界へと好んで召喚をした女神は、私や長の義母に当たり、プラウムやサラの母親になる人物なのだよ」
今度はアイカ姉妹の次女に当たるエリエが、僕のことを自分の気まぐれで召喚した女神さまは二人……。プラウムとサラの母親なのだと教えてくれた。
だから僕の口から「えっ!」と驚嘆が漏れると。
「君の妻はサラ達だけではなくて、母上もお妃さまになるんだよ。分かったかな、君~?」
サラがニコニコと微笑みながら、自分の母親が僕の妃になることに対して嫌悪感……。不快感を募らせることなどしないで、何も気にせずに僕へと説明をしてくれるから。
「えっ! 君はそれでいいの? と言うか……。君達の母親が僕の妻になると言うことは。そのひとは僕の子供を妊娠して産むと言うことになるのだけれど。君達は本当にそれでいいの~~~?」
僕は横たわるアイカ以外のお后さま達を見渡すように見詰めながら尋ねた。
(ここまで)
『どうだぁ~、僕は、物知りで凄いだろう』と胸を張り、ではなく。
自身の大事な物を両手で隠しながら告げた。
でもね、魔法も使用できない上に、力もない僕だから。
いくらサラちゃんに抵抗しても無駄だから。
自身の両腕から大事な物を強引に奪われ。
「い、痛い!」と僕が悲痛な声を漏らせば。
「ちょっと、サラ~! なにをしているの、貴女は~? 旦那さまの大事な物が使えなくなったらどうするの~?」
そう、彼女が三女のプラウムさんでね。
彼女の神秘的な容姿を見ればわかる通りで。
彼女はオークとエルフのハーフだから。
緑色の肌の色と言うよりも?
黄緑色とか、パステルグリーンに近い麗しい肌の色をしている上に。
彼女の顔を見ればわかる通りだよ。
まさにこの地に舞い降りた女神さまって感じの容姿をしているプラウムさんも僕の奥さまだから。
彼女は部屋に入るなり、慌ててサラさんの暴走を阻止しようと試み始めだす。
「おい! サラ! 御方の物が大きく、太くならなくなったらどうするのだ?」
プラウムさんに続いて、部屋へと侵入してきたのが、次女のエリエさんでね。
やはり彼女も僕の優しい奥さんだったから。
あの時のエリエさんは、真っ青な顔しながら、慌てふためきつつ部屋へと侵入──。
そんな姉に対してサラちゃんは。
「エリエ姉は心配症だなぁ~。健ちゃんのあれは大きく太いままだよ。……ん? あれ? フニャとしているね。あっ、ははは」
サラちゃんが僕の元気のないあれを見て、笑い誤魔化しつつ、エリエさんへと説明をした。
「えっ! 嘘だろう、サラ?」
「いや、あのね、エリエ姉? 今の今まで確かに旦那さまの大事なところは。サラが握っていても太く立派だったはずなのに。だけど今は何故か、フニャフニャしているの。だから何故だろうね? あっ、ははは」
サラちゃんはエリエさんの問いかけに対して笑って誤魔化した記憶がある。
「きゃぁ~、サラ~、うそでしょう? 旦那さまの大事な物が二度と太く硬くならないなんて。
いくらサラちゃんが笑って誤魔化そうが。
僕自身も怒られた記憶がないほど。
おっとり、穏やかな、三女のプラウムさんが。
この時はサラちゃんへと憤怒しつつ罵声を吐いた気がする。
だから寝所から出ようとしていたアイカさん自身も、踵を返し反転──。
「ん? お前達、健太の大事なところは、どんな感じなのだ?」
僕達四人の方へと向かいつつ。
アイカさんは、少しばかり心配をした声音で、自身の妹達へと声をかけた。
「アイカ姉さま~。旦那さまの大事なところが、どんな感じなのか? と問われても。
「長、同じく……」
「サラも旦那さまが隠すから、良く解らないよ。アイカ姉……」、
そして「ごめんなさい」と。
サラちゃんが、自身の肩を落としつつ、アイカさんへと謝罪をした記憶がある。
「う~ん、どれ、わらわに見せてみろ……」
アイカさんは僕達四人の許まで戻ると膝をつき。
僕の真横へときて、フニャフニャしている。
僕のなにを見て、観察を始めだす。
「……う~ん、良く解らんな?」
アイカさんは、僕の側で膝をつきつつ観察をした。
でも僕自身があの時、大事なものを見ても。
怪我をしている様子もないから。
(アイカさん、そんなにジロジロ見なくても大丈夫。また少し時間が経てば大きくなるよ。だから、そんな気難しい顔で心配しなくても大丈夫だから)と。
僕が自身の脳内で呟けば。
「プラウム?」
何故かアイカさんは、三女のプライムさんへと声をかけた。
「ん? どうしたのですか、アイカ姉さま?」
だからプライムさんは自身の首を傾げた。
「プライム、悪いのだが。自身の口を大きく開けろ」
そんな彼女にアイカさんは下知をだした。
「あぁ~、ん……。これぐらい開ければいいですか、アイカ姉さま?」
プライムさんは、アイカさんの注文通りに。
自身の口を大きく開けて見せた。
「よ~し! それぐらい開ければ良いかぁ~。プライム絶対に噛むなよ。分ったなぁ?」
アイカさんはまるで悪戯っ子のように微笑みながらプライムさんへと注文をした。
そして終えれば。
アイカさんはプライムさんの、頭の後頭部へと。
自身の掌を当て──狙い定め押す!
「うぐっ、ぐぐっ」
「あぁ~!」
「えっ!」
「何、これ、アイカ姉?」
プライムさんの口に、何かが入ったような声が漏れた記憶がある。
でッ、その後は。
僕の口から変な声が漏れ。
エリエさんが驚嘆で。
最後にサラちゃんが首を傾げながら。
アイカさんに、プラウムさんが何しているのか尋ねたと思う?
「ああ、これなぁ? 先ほど健太から教わったのだけれど。大事なところをこうすれば。直ぐに太くてたくましい物になるらしい」
アイカさんは僕が、自身の顔を両腕の掌で覆いい、隠したくなることを。
彼女はケラケラと笑いながらサラさんへと説明した。
「どうだぁ~、プライム? 健太の大事な物は大きくなったか?」
「……ん? はい。アイカ姉さま、旦那さまの物は大きくなりました。ふっ、ふふふ」
プライムさんは自身の口から何かをだせば。
僕の大事なものを握りつつ、嬉しそうに言葉を返した。
「あっ! 本当だ! 大きくなっている……」
「でかしたぞ、プライム!」
また大きく、太く、勇ましくなっている僕の大事なものを見て──。
サラさんが言葉を漏らせば。
エリエさんが歓喜した記憶がある。
「あっ! プライム姉! 次はサラに変わってよ」
「嫌、サラ! 序列順位から言っても私だ」と。
サラちゃんがプライムさんに対して、夫への奉仕活動を代わってくれと嘆願をすれば。
エリエさんが、自身が僕の妻、序列二位だから。
自分に早く変われと告げたと思う?
でもプライムさんは。
「二人ともいやです……
二人へと告げると。
僕にそのまま、覆い被さり。
プライムさんは甘えてきたような記憶が、僕の脳内へと残る。
まあ、こんな楽しい頃もあった。
僕の強制的な異世界召喚の、物語だった。
◇◇◇
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