第6話
江崎は管理事務所を後にして、五号『ダンジョン』の入口に向かう
服装は、すでに『ネクロマンサー一式装備』を身に付けていた
紐で縛り腰の裏に回して背負っている黒の大型バックパックその中には、
救急セット レーション(戦闘糧食)×10 水筒 懐中電灯
方位磁石 ダンジョン用偵察ドローンが入っている
目的は調査だが、戦闘は避けられないとの認識も江崎は持っている
簡単な探索装備道具類が揃っているが、江崎が五号『ダンジョン』へ向かうまでに
予め五号『ダンジョン』について書類関連を調べてはいた
だが、その書類には五号ダンジョンの地図や注意書きなどの
情報しか載っていない
唯一分かった事は、『五号『放置田ダンジョン』は『日本探索協会』の
予算不足と人員不足で、内部調査は行われていない
未踏破ダンジョンという事だ
そのため、『日本探索協会』が管理している一号から四号
『放置田ダンジョン』に比べて難易度が高いらしい事だ
もっとも、海外『ダンジョン』に比べれはそれでも難易度が低いらしいが・・・。
それと同時に、『日本探索者協会探索事業部門ダンジョン課』の業務内容も、
遅まきながらも江崎は知り、『業務内容は、ほとんどファンタジー系ラノベの
『冒険者ギルド』と 大差ないじゃねえか』という驚愕の
事実が発覚する
また特定の『放置田ダンジョン』・・・主に『日本探索者協会』が管理している
『放置田ダンジョン』内部を探索するには、『探索者資格』というものが
必要だった
取得方法は日本国籍を持つ者で、10歳以上なら誰でも取得できる
運転免許や学歴などの必要事項を記入し協会に申請を出す認定書を交付され、
指定の研修を受講し修了する事だ
まず自動車学校に通う様に協会で用意されたカリキュラムに従い通学する
次に指定された教習所で基礎的な探索者技術を受講した後に、『探索者資格』が
交付されるらしい
あくまで公共機関の『放置田ダンジョン』へ入るためのものらしく、
『耕作放棄地』から 発生した『放置田ダンジョン』を所有している
農家などには『探索者資格』が無くても 出入りできるそうだ
この『世界線』の彼も、手野産業株式会社に入社して3年目の
若手社員の様だったが、『日本探索者協会探索事業部門ダンジョン課』で
業務の合間に何か色々と動くのに 必要になったのか、
『探索者資格』を取得していた様だった
(この『世界線』の俺は、なんでこんな資格を取得したんだ?)
江崎はそう思い、内心で愚痴をこぼした
はっきり言って、日本国内の『探索者』職の収入よりこの『日本探索者協会』の
給料が高い
さらに『日本国内探索者』職の収入は、他の業界のパートや
アルバイトの時給よりも低いため食べて行くのも難しく、
日本国内『放置田ダンジョン』では、モンスターを 倒してもドロップする素材も低品質で換金率も低い
それ故に『探索者』職は、日本人に取っては不人気職となっている
江崎にとってもう1つ知りたかったのは、手野武装警備株式会社武装警備隊
『ダンジョン課』
についてだ。
元の『世界線』にも『手野武装警備株式会社武装警備隊』は存在はしていたが、
『ダンジョン課』なるものは存在していなかった
まだはっきりとは調べてはいないが、この『世界線』の
『手野武装警備株式会社』は規模、構成、目的は非常に多岐にわたっており、
子会社も多く存在する事だった
そして武装警備隊『ダンジョン課』は、『放置田ダンジョン』内で
緊急事態に陥った
探索者の救援する義務がある様だった
ダンジョン内で出現する非常に攻撃的なモンスターに対処する
訓練を受けているらしく、状況次第では、大隊規模の
武装警備隊が投入されるらしい
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