お風呂回ってエッチだよね
「あっ……、そこはダメですミレアさん……♡///」
「もっとそこ触って欲しいんだ。フロイラインは欲しがりだな〜。下……もっと触ったあげる……♡///」
「ダメです本当に……♡///そんな事したらミレアさんっ……♡!」
「そんな事したらなんだい……フロイライン……/♡//」
「そんな事したら……♡///」
「そんな事したら♡?」
「そんな事したら児童福祉法違反で捕まりますよ。私未成年なのでミレアさんのこと刑務所にぶち込めますよ」
「うわーでたつまんね死ね」
何故か私はミレアと一緒にお風呂に入っている。ミレアの力で服をどこかに飛ばされ裸にされた挙句、お風呂に押し込まれた。
だからこれは一緒にと言うよりミレアの自己満足お風呂パーティという訳だ。
圧倒的理不尽で不可抗力だ。力技でこられたら私が勝てるわけが無い。
「お風呂なんて一人で入ればいいじゃないですか。お風呂に私なんか入れないでゆっくり入っといて下さいよ」
「いいじゃないか〜。君といっぱいしゃべりたいし〜」
「話すことなんて何も─────」
「……旅に出るんでしょ、……二人で」
静寂。水の音が二人の頭の中へと響く。
「聞いてたんですね」
「聞かない方が良かった?」
「いや……別にそう言うのでは……」
「……君たち二人が話してるの聞いていてね。燃やされてる布団の中から聞いてて、君たちなんか真剣に話してるから、出るにでれないでこんなんなっちゃった!」
「何やってんですか……。それでなんですか……、行くなって言う訳じゃないですよね……」
フロイラインは圧をかける。この人に限ってそんな事はないと思うが、万が一だ。
「うそ、なに……、私そんな信用ない?!ひど〜」
「日頃の行いです」
「そういうもんかな〜。でも、止めたりなんかしないよ」
「……」
「行ってきな。君が楽しむのが一番だよ。楽しんで、誰かに恋をして、怒って笑って、いっぱいやりたい事やって……。それを止める権利なんて誰も持っていないよ」
「……君は幸せでいいんだよ」
そうだ。この人はそういう人だった。
どの済んだ水よりも済んだ笑顔。この人はそういう人だったのを忘れていた。本気で私を助けようとして他人のために死ぬ覚悟がある人だ。
自分の考えに恥が出る。
「ありがとうございます。ミレアさんやっぱ優しいですね」
「そうだろ〜。もっと褒めたまえ〜」
「褒めたらなんかでますか」
「うーん、七燈やる権利いる?てゆうかあげるよ。仕事めんどくさいんだよ〜」
「遠慮しときます」
空気が明るい。この人といると不思議と元気になる。
だがそんな時、いきなりお風呂のドアが開いた。
「フロイラインさん、学校遅刻ですよ」
その声はよく聞き覚えがあった。
「ちょっと待ってよ……ここお風呂だよ!嘘でしょちょっと!」
いた。なんか居た。
ゴキブリとかネズミとかそんなんじゃない。もっとデカイのだ。
そこには、私たちの裸体をなんの悪びれもなく見る、カイル先生がいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます