第6話死のお人好し
たかが幽楽人の愛人のクセに可愛くもない奴!大原は幽の女を嫌っていた。
だから逃げるのでは無く、この女の姿が見えない職場に移動したわけだ!
「金貸してくれへんか?」
プロバイダ事務所を出て行く大原に背後から声を掛けたのは幽楽人。
振り向くとその背後から大原を睨んでいたのは幽の愛人だった。
「事務所の玄関ドアから外へ押出しながら大原の耳許で囁いた幽の切羽詰まった声色が大原の脚を停めさせた。
「アイツの給料を支払わないかんし、ここの家賃も要るし、女の給料は、25万円で家賃は25万円やから占めて50万円!」
「サラ金で金借りて俺に貸してくれ!」
断る理由など無かった。
早く彼らと縁を立ちきりたい大原は二つ返事でサラ金で50万円を借りてその場で幽に手渡した。
「カードも渡してくれ。返済にATMを利用するから。」
「毎月一万円返すしな、完済したらこのカードは返すからな。」
彼の言う事を信じていた。
お人好しの大原輝は、数ヵ月後に悪夢を見る羽目になる。
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